【英月さん新刊刊行記念特別対談】第一回 結婚、仕事、人間関係…不安ばかりの人生、どうしたら?

英月さんが新刊お見合い35回にうんざりしてアメリカに家出して僧侶になって帰ってきました。を刊行されました!それを記念しまして、英月さんと、担当された編集者の楊木さんとの対談を、全3回でお届けしたいと思います!


楊木:はじめまして。編集者の楊木(やなぎ)と申します。6月2日刊行の英月さんの新刊『お見合い35回にうんざりしてアメリカに家出して僧侶になって帰ってきました。』を担当させていただきました。本来は裏方なので、このような形で文章を書くのはなんともおこがましいような気持ちもあるのですが…。今回は本の裏話をしよう!ということで、この場をお借りして英月さんとお話をしていきたいと思います。

この本は、タイトルでネタバレしている通り、英月さんがお見合いを断りまくってアメリカに家出し、そこでいろいろな人と出会って、さらには仏教にまで出会う!という数奇な人生のお話です。それだけで波乱万丈な人生だな…とちょっと驚いてしまうのですが、そのエネルギーの根っこには、いつも「なにか人生空しい」と感じていたことがあったようです。

それは、私も感じたことのあるもので、きっと誰もが感じたことのある感情だと思いました。「結婚が幸せだと思う。だから婚活するけど、空しい」「今、独り身で、不安だ」「会社と自宅の往復ばかり。私の人生これでいいのか?」と思っている人たちに、英月さんの人生奮闘エッセイは絶対なにかを届けられるはず! そう思ったので、執筆をお願いしました。

英月さんは、当時のこと(20~40歳くらい?)を書いてみて、今どう思われますか?

英月:まず、お礼を言わせてください! 今年の夏で、日本に帰ってきて10年が経ちます。この時期に、立ち止まり、振り返る機会をいただけたこと、とても有難かったです。

でも…。正直言って、しんどかったです。日常生活でも、ふとした時に過去を思い出すことはあります。それは、会いたい人や、楽しかった出来事だけを切り取り、もう一度、その時を味わうような行為です。

けれども、今回は違います。タイトルにもあるように、「なぜ、お見合いをしたのか?」「なぜ、アメリカに家出をしたのか?」「なぜ、僧侶になったのか?」「なぜ、日本に帰ってきたのか?」。その「なぜ?」を、自分自身に問い、過去に尋ねるような行為だったからです。当然、会いたい人だけでなく、楽しいことだけではありません。もっと言えば、忘れてしまいたい過去の自分自身とも、向き合わなければなりませんでした

ぶっちゃけて言うと、ちょっと心は揺れました。話、盛っちゃおうかな~、とか。でも、嘘は書けないんですよ。何なら、なかったことにしちゃえ!と思っても、誰かは知ってますから。だって私たちは、他者との関係の中で生きていますから。自分だけのこととして、切り取ることはできないんです。そう思うと、私の人生であって、私の人生ではないような思いがします。出会った多くの方たちによって、つくられた今の私です

なんて、お坊さんっぽいことを言いましたが、当時のことを思うと、しんどかったというのが正直な気持ちです。二度と戻りたくない~!笑。その反面、その二度と戻りたくないような過去がなければ、今の私は存在していないんですよね。まさに、「若い時の苦労は買ってでもせよ」。苦労と言っていいかはわかりませんが、無駄ではなかった。それが、この本を書くことによって、私自身が気付かされたことです。

そーいえば!ココだけの話ですが、言い回しが古いって、時々、指摘をいただいたのが、ちょっとツボでした。「若い時の苦労は買ってでもせよ」は、大丈夫でしょうか?

楊木:大丈夫です!笑 どの表現を直したのか思い出せませんが、「当たりまえだのクラッカー」的な感じだったかと…。この本は年代関係なく読んでもらいたいと思っていたので、ある層にしか伝わらなさそうなネタはバッサリカットさせていただきました。

私と英月さんも、10歳以上年が離れています。今現在しがないOLである私から見ても、英月さんのOL時代って、とても恵まれているんですよね。たくさんブランド品も買えて、海外旅行も行けて、ボーナスもしっかり出て。そのあたり仔細に書くと、「いやみなのか?」と思われそうだったので、結構調整しましたね。笑 今の時代だと考えられないくらいです。それでも、「自分の居場所はここではない」と思っていた。とはいえ、恵まれた環境を手放してまで踏み出すのも、後悔しそうで怖いですよね。英月さんはやむにやまれぬ感じでアメリカへ家出されましたが、後悔したことはありますか?

英月:「当たりまえだのクラッカー」!笑 色々な年代層の方に届けたいという思い、そして“いやみ”の除去まで、ほんと微に入り細に入り、ご配慮いただき有難うございます!

確かに年齢は私の方が上だけど、ついつい暴走しちゃうので、うまく舵取りをしてもらったと思います。のぞみー(親しみを込めて、楊木さんをこう呼ばせていただいています)のチェックが入ることに甘えちゃって、安心して書いていた部分はあります。書き始めると、けっこう暴走、つまりぶっちゃけ度合いが高まるのですが、とりあえず書いてしまえ! ダメだったら、のぞみーが「この話はやめておきましょう」と言うだろう。と、思って書いたら、意外とそのまま通って、結果、爽やかなほどのぶっちゃけっぷりに。あえて後悔といえば、正直に書きすぎたということでしょうか。笑

気になる目次はこんな感じ!

で、実は、アメリカに家出をしたことを、後悔をしたことはないんです。ホームシックにもなりませんでした。反対に、渡米して1年ほどは、毎晩うなされていました。夢を見るんです。飛行機に乗っていて、手にチケットを持っている。印字されている行先は、KYOTO。「いやだぁ~~!」と、目が覚める。京都に空港なんて、ないのにね。

アメリカに行ったことは後悔しませんでしたが、もう少し早く行動を起せばよかったとは、何度か思ったことはあります。けれども、私には必要な時間だったのです。日本で鬱々としていた、無為だと思っていた時間ですが、その時間があって、29歳でアメリカに行ったからこそ、経験できたこと、感じることができたこと、出会えた人たちがいたんです。

本当は、渡米時期だけでなく、後悔すべきことは、たくさんあったハズです。お金をもっと貯めてからとか、英語を勉強してから、とか。でも実際は、お金がなかったおかげで、英語がダメだったおかげで、開かれていったことがたくさんあったんです。だから、後悔すべきかも知れないけれど、後悔できない!


第二回につづく!

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