生きづらい人が逃げこめる「駆けこみ寺」をつくりたい。クラウドファンディングでご支援ください

こんにちは。高野山真言宗僧侶(大僧都位)の静慈彰(しずか じしょう)と申します。

私はお寺組織からいったんドロップアウトをし(クビになり)、フリーランスの僧侶としてくるま暮らしをしながら、南福寺(滋賀県愛知郡)の住職をしています。

(くるま暮らし……住居を持たず、ワンボックスカーに寝泊まりする生活。詳細は近著『社会不適合僧侶の究極ミニマル生活 くるま暮らし。』参照)

日本全国からご依頼いただく法事や行事に伺いつつ、3年ほど前から「生きづらさを抱えている人が逃げ込める駆けこみ寺」を作ろうと、東福寺(滋賀県彦根市)の改修を進めています。

東福寺は、「駆けこみ寺」兼、外国の方が泊まる「ゲストハウス」にしようと思い、日本の良さ、お寺の良さを感じてもらう内装に仕上げています。ただ残念なことに、改修費用が足りない状況であるため、本堂の工事費用をクラウドファンディングにて募らせていただくことになりました。

【 2020年5月25日(水)中日新聞 より 】
当クラウドファンディングの取り組みを中日新聞に掲載していただきました。

リターンは、今話題のオンライン仏事(瞑想・護摩LIVE視聴権)を試みます。ご一読いただけると幸いです。

https://camp-fire.jp/projects/view/142721

生きづらさを抱えている人が逃げられる場所「駆けこみ寺」

駆けこみ寺とは、生きづらさを抱えている方たちが思い詰める前に、逃げ込んで、心身を休められる場所です。

日本の自殺者は、一年間に約2万人もいるのをご存知でしょうか。自殺までいかなくとも、虐待やパワハラ、モラハラを受けている方、受験の失敗、会社のリストラ、経営不振、結婚生活の不和など、現在の生活が合わずに生きづらい、苦しいと考えている方が多いのではないでしょうか。

世間的な「普通」から逸脱しても絶望することはありません。誰もが個性を持っています。たとえ「普通でない」と言われても、ちゃんと生きていけるほど、世界は広くて、人間は多様なのです。

自分でストレスが抱えきれなくなる前に、この駆けこみ寺に来てください。元来、お寺とはそういうものです。

また、東福寺はゲストハウスにもするので、ここに来ることで、まったく違う価値観にも触れることができ、悩みの突破口を得てもらうことができるかもしれません。

元来ネガティブで、いつも社会不適合な「はみだし者」として生きてきた私だからこそ、生きづらさを抱えている人、辛い人に寄り添うことができると思っています。

コロナ禍のなかでの挑戦

本来、仏教はすべての人に開かれていて、寺はどのような人でも自由に出入りできる場所であり、僧侶の使命は人々の苦しみ「四苦」(生・老・病・死)を取り除くことです。

つまり、この度のコロナ騒動のような社会不安の時にこそ、寺や僧侶が必要とされるのではないでしょうか?

クラウドファンディング、それに続くリターンのオンライン仏事は、私にとって新たな挑戦です。前例がなく、暗中模索が続くと思います。これを確立させた折には、私個人は「自由」にも縛られない「自在」を手に入れられるのではないか、と期待しております。

自由を求め、社会から逸脱することで自由を謳歌していた私ですが、それは道教の理想の域を出ないものでした。自分にもそれが分かっていました。

真言宗の開祖・弘法大師空海が『三教指帰』の著書で述べられているのは、「儒教」(社会規範)の上の「道教」(仙人思想)のさらにその上の「仏教」(衆生救済)です。

独り悟りを開かれたブッダが、布教活動を始めるまでに葛藤があったとも伝えられています。

自分の感得した喜びや幸福を他に施す、その精神の発露はどうしたものだろう? 私は、いつそうした慈悲の心を感得することができるだろう? ここ最近は、それに悩んでいたように思います。

先日、あるテレビの密着取材を数週間にわたって受けることになったのですが、私はテレビのスタッフの方たちの幸福と今後の活躍を望んでいました。そこに私心はありませんでした。取材が終わる頃、ブッダや空海の言わんとする「菩提心」が実践として分かったような気がします。

自由を求め、隔世して暮らしていた私が今、お寺を通じて社会の関わりの中に戻っていこうとしています。それこそ、本来あるべき僧侶の姿なのではないか、とも思うのです。

生きづらさを抱えている方の受け皿をつくる。東福寺を「駆け込み寺」へ、ご協力のほど、どうぞ宜しくお願いいたします。

クラウドファンディングのページはこちら:
https://camp-fire.jp/projects/view/142721

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●著者プロフィール
静慈彰(しずかじしょう)

高野山真言宗僧侶(大僧都位)、南福寺(滋賀県愛知郡)住職。
1978年  和歌山県高野山生まれ。高野山清涼院従弟。私立洛南高等学校、京都府立大学国際文化学科卒業。高野山大学大学院密教学専攻博士課程卒業。高野山真言宗大僧都位。家族と不仲だったり、お寺をクビになったり、結婚生活に失敗したりと、生きづらさを抱えて生きてきた。TV、雑誌、新聞等メディア出演多数。著書に『サラスワティーに連れられて インドを旅する』(春風社)、『社会不適合僧侶の究極ミニマル生活 くるま暮らし。』(飛鳥新社)

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