これからのお寺運営の教科書に!『誰もが行きたくなるお寺33実践集』出版

「未来の住職塾」の講師で、彼岸寺でもおなじみの遠藤卓也さんが、この度単著をご出版されました!『誰もが行きたくなるお寺33実践集-いまからの寺院コンセプト』と題された本著は、『月刊住職』での連載が、一冊にまとまったものとなっています。

中身は、タイトルの通り、数々のお寺での活動事例を取り上げたものですが、ただの事例紹介ではなく、お寺の住職や寺院関係者へのインタビューによって、活動の内容やねらい、そして課題がしっかりと深堀りされています。

書籍の全体は次の3部構成になっています。

・第1部 お寺の取り組みが地域を明るく照らす
・第2部 僧侶・寺族の活動が人々を元気にする
・第3部 現在のお寺を取り巻く環境とこれからの指針

まず第1部では、「お寺」という場が主体となった活動が紹介されています。坐禅会や祈願、そして寺院本堂での葬儀や新しいお墓のあり方など、お寺の宗教活動に関わる取り組みを始め、カフェやマルシェなどの、お寺という空間を活かした新たな場作りの取り組みも紹介されています。中には「お香フェス」というユニークな活動を行っているご住職へのインタビューもありました。

そして第2部では、今度はお坊さんや寺族の方が主体となった活動が取り上げられています。お寺の人たちが、それぞれのスキルや強みを活かして、地域の人たちや、檀家・門徒の方々との、新たな関係性を作っていく。グリーフケアや、福祉との橋渡し、傾聴や悩み相談、そして寺子屋やセーフティネットとしてのお寺を目指す取り組みなど、こちらもお寺ならでは、そして新たな可能性を感じられる内容となっています。

私も、一寺院を預かる住職として、どのインタビューもとても参考になりました!

最後の第3部では、遠藤さんがこれまで「未来の住職塾」の講師として多くの僧侶や寺院関係者との関わりの中で培ってきた知見がまとめられています。お寺は、地域や宗派、そして地域の人達から求められる事柄、寺院関係者の持つスキルなど、それぞれに特性や違いがあり、一概にこれをやればいい、ということはなかなかありません。しかしそれでも、お寺の役割である仏事や伝道のあり方を今一度見つめ直すことや、時代に合わせた要素を取り入れていくこと、地域との接点を増やしていくことなど、これからのお寺づくりのために学ぶべき事柄が網羅されています。

最後に、筆者の遠藤さんからメッセージをいただいております。


日下さん、丁寧なご紹介ありがとうございます!

『月刊住職』にてコツコツと続けているインタビューシリーズが一冊の本にまとまりました。

お寺の活動事例の宝庫とも言える「未来の住職塾」の塾生たちの活動を見続けている私が「ぜひ詳しく聞きたい!」と思った33名の方々へのインタビューと、近年感じている寺院を取り巻く環境変化・対応方針について現時点での見解を述べています。

これからのお寺に不安を感じているお寺さんにはもちろんのこと、地域におけるお寺の可能性を感じておられる様々な分野の皆さまの参考になる本だと思っています。

ぜひ、手にとってみてください!


不思議なご縁で彼岸寺の代表を務めています。念仏推しのお坊さんです。