この記事は大來尚順さんよりご寄稿をいただきました
この度、(公財)仏教伝道協会と全日本仏教会はオンライン会議システム『ZOOM』を使用して、全国・全日本仏教宗派の僧侶・寺院関係者向けに「お寺の英語教室」を開催することになりました。
当初は、東京2020オリンピック・パラリンピックを控える年の特別イベントとして全国の地方都市にて僧侶・寺院関係者に向けて対面式で講座を開催し、寺院に参詣される外国人観光客の対応に必要な仏教英単語や会話フレーズを学んで頂く予定でした。
しかし、新型コロナウイルス感染拡大予防の観点より、対面式での講座は断念せざるを得なくなり、1度はこの講座を中止としました。
本来ならばこれで終わりでした。が、どうしてもこの事業をやり遂げたいという私の願いで企画をオンラインという形で再燃させました。
その理由をお話しします。
これまで極力、公表してきませんでしたが、実は私は仏教伝道協会に勤めて11年になります。山口県の超勝寺の住職をはじめ、著述家・翻訳家などいくつもの草鞋をはいているが故、公表すると個人的な仕事の依頼が職場に届き、他の職場に迷惑を掛けてしまうことを懸念し(実際、何度かあったのですが)、ずっと伏せてきました。しかし、それも2020年12月で終わりです。今年いっぱいで仏教伝道協会を退職し、山口県に戻ります。
これまでお世話になった(公財)仏教伝道協会に恩返しをすべく、全国の僧侶や寺院関係者の皆さまを仏教伝道協会の活動に繋げるパイプ役をしたいというのが私の願いです。
私が仏教伝道協会で一番力を入れてきたのは、「仏教を初歩英語で学ぶ会」という講座でした。気が付けば10年も続く講座となります。この講座を始めたきっかけは、私のアメリカ留学での体験です。当時、大学院で英語を介して仏教の教えを学び直していた私は、これまでモヤモヤしていた仏教用語の解釈が明快になる新鮮さを感じていました。
例えば、「仏」は「Awakened One」(覚者)、「諸行無常」は「Everything is changing」(すべては移り変わる)、「煩悩」は「self-centered calculation mind」(自分を中心して計算する心)など。わかっていたようで、実はわかっていなかった仏教用語が山ほどありました。
このような体験を多く方と共有したいと思い、帰国後に仏教伝道協会に勤めながら企画を練りKenneth Tanaka先生(武蔵野大学名誉教授)に協力して頂き講座を実現することができました。
英語から仏教を学ぶというアプローチによって、これまで仏教とは距離を置かれていた方々が興味を持たれ勉強されたり、なかには僧籍を取るご縁に恵まれた方もおられました。
この10年で私自身も研鑽を積むことができ、この度は私が講師を引き受けることで、仏教伝道協会への恩返しをしたいと考えています。
月2回(①実用編・②応用編)の講座を以下の通り、4か月にわたり開催いたします。(毎月同じ講座内容です)
日時:15:00~16:30
① 令和2年9月3日(木)
② 令和2年9月17日(木)
① 令和2年10月17日(土)
② 令和2年10月31日(土)
① 令和2年11月10日(火)
② 令和2年11月24日(火)
① 令和2年12月6日(日)
② 令和2年12月13日(日)
寺院案内に必要な英語を学ぶ講座ですが、是非とも英語を介して仏教の基本を見直す機会にして頂けたら幸いです。
お気軽にご参加下さい。
詳細・お申込みはこちらから:https://www.bdk.or.jp/online_otera_eigo/