【延期】「生老病死」から「終活」を見直す。「ライフフォーラム2020」開催

2020年3月29日(日)に甲府市で開催を予定していた「ライフフォーラム2020」は、新型コロナウイルスの感染拡大を考慮して、延期となりました。

日程の変更につきましては、情報が入り次第こちらでもお知らせいたします。

参加をご予定されていた皆さまにはご迷惑をおかけいたしますが、ご理解ならびにご了承くださいますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。


はじめまして。山梨県内で活動する一般社団法人SOCIAL TEMPLE理事、「ライフフォーラム2020」プロジェクトリーダー、日蓮宗法源寺・林應寺住職の横山瑞法(よこやま ずいほう)です。2020年3月29日、山梨県甲府市に於いて、一般社団法人SOCIAL TEMPLE主催「ライフフォーラム2020」という〝終活〟を問い直すことをテーマにしたイベントの開催いたします。

一般社団法人のSOCIAL TEMPLEについては、こちらをご覧ください。

皆さんの終活大丈夫ですか? 一人歩きする「終活」という言葉

昨今、「終活」という言葉がブームになり各種メディアで広く取り上げられています。現状、その切り口のほとんどは、エンディングノート、入棺体験、模擬葬儀、埋葬の選択肢の増加など、ビジネスや人生の終(しま)い方の文脈のみで語られています。今日も「終活」というキャッチコピーを旗印に高齢者向けのプログラムとして、全国各地で「終活」を冠した催しが開催されていることでしょう。

しかし、3000万人市場と言われる終活マーケットを目の前に、あまりにも既述のようなビジネスパートにおける文脈のみで語られていることに虚しさを感じるのは私だけでしょうか?

さらに「終活疲れ」という言葉も聴かれるようになりました。他人や自分の子供に迷惑をかけないためということが「終活」の全てなのでしょうか?

上記のような状況下で、本来的な意味で私たち僧侶が取り組むべき「終活」がおざなりなってはいないでしょうか?

土台がなく地に足が着かないまま、それぞれが宙に浮いているように語られてはいないでしょうか?

いつもかたわらに死を引き連れ、老いと病いを自己に内包し、終わりに臨んでいるのは高齢者の方々だけなのでしょうか?

本来の「終活」とは、誰にでもいつか必ず訪れる「死」に思いをいたすと同時に、そこをスタート地点として「どう生きるか」を考えることであるはずです。

人間が死ぬことはいつの時代も変わらないのに「死」を迎える現場や状況は時代と共に大きく変化し、その時の常識や環境で大きく変化します。また前人未到の高齢社会の到来で「死」に対する考え方も大きく変わり、人権面、宗教性や風土によっても大きな違いがあります。仏教においての「死」の捉え方はお釈迦様の説く「生老病死」の四苦が基本となっています。もし現代の終活ブームを、私たち僧侶が寺院存続の文脈や対岸の火事として捉えているのだとしたら猛省せねばなりません。現代の「いのち」を取り巻く環境を再認識し、その現場にある様々な苦しみを知ることから始まるのではないのでしょうか。

「終活」のあり方を問い直す

今回のイベントでは、お釈迦様の説く「生老病死」の四苦をキーワードに、山梨県内で活動する「生(生まれる・生きる)」「老(老いる)」「病(病気になる)」「死(死ぬ)」の現場で活躍するスペシャリストたちから、その実態を聞いていきます。

「生」の現場にある現代の苦しみを、自ら助産所を開設する有井助産所所長・有井澄江氏に、 「老」のパートを山梨県立大学看護学部教授であり老年看護学の研究者である渡邊裕子氏、 「病」のパートを山梨大学医学部病院教授で疼痛緩和を専門とする医師・飯嶋哲也氏とそれぞれのインタビューVTRを元にその実態の把握を試みます。

そして、四苦の中でも一大事である「死」のパートは、昨年10月放送の情熱大陸にも出演された山梨県内でクリニックを開業する在宅ホスピス医のパイオニアであるふじ内科クリニック院長、内藤いづみ氏の「ありがとうとさようならがひとつになる時」と題した基調講演で掘り下げていきます。

講演後は内藤氏に加えて、未来の住職塾塾長・松本紹圭氏、立教大学社会デザイン研究所研究員である星野哲氏、認定ワークショップデザイナー山本真氏、SOCIAL TEMPLE代表理事、近藤玄純が登壇しパネルディスカッションを行います。

ライフフォーラム2020では、現代の私たちが向き合うべき本来の「終活」の姿を、「生きること」を、仏教・医療・ソーシャルデザインの最前線で活躍する登壇者と共に考え、山梨から発信するとともに再定義することを目指します。

私たちと一緒に「終活」を見つめ直しませんか?

詳細は下記をご参照ください。

「ライフフォーラム2020」〜山梨から医療と仏教で終活を問い直す〜

日 時:2020年3月29日(日)13時00分〜17時00分(会場:12時30分)
会 場:山梨県立図書館2F多目的ホール(山梨県甲府市北口2丁目8−1)
    ※JR甲府駅北口を出てすぐ。
タイムテーブル(予定)
12時30分 開場
13時00分 開会の挨拶、趣旨説明
13時10分「現代の生老病〜スペシャリストへのインタビューから〜」
13時40分 基調講演「ありがとうとさようならがひとつになる時」内藤いづみ氏
15時00分 椅子坐禅 坊主道
15時30分 パネルディスカッション
17時00分 閉会
参加費:2,000円(学生証の提示で参加費無料)
定 員:100名
お申し込み方法:こちらのGoogleフォームから必要事項を記入してお申し込みをお願いします。

【登壇者】
内藤 いづみ/甲府市ふじ内科クリニック院長、大正大学客員教授
松本 紹圭/神谷町光明寺(浄土真宗本願寺派)、未来の住職塾塾長、武蔵野大学客員教授
星野 哲/立教大学社会デザイン研究所研究員、ライター
近藤 玄純/日蓮宗妙性寺住職、一社)SOCIAL TEMPLE代表理事

【ファシリテーター】
山本 真/株式会社アルマ取締役、農家体験民宿アシガワ・デ・グラッソ支配人

【VTR出演者】
有井 澄江/有井助産所所長
渡邊 裕子/山梨県立大学看護学部教授
飯嶋 哲也/山梨大学医学部 病院教授

※プロフィール詳細はチラシ画像をご参照ください。

お問合せ:contact@socialtemple.or.jp

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