お坊さんユーチューバーはじめます。―武田正文の仏心チャンネル―

この大晦日になんとYouTubeデビューを公言したお坊さん、武田正文さんよりご寄稿いただきました!


「みんな仏教に興味なんて無い?」
「今の若い人はお寺にお参りなんてしない?」
いやいや、そんなことは無いだろうと私は考えています。

私は、島根県邑南町という山奥にある高善寺というお寺でお坊さんをしております。過疎高齢化は全国トップクラスの地域です。お寺にお参りされる方の人数は年々減少傾向にあります。

ご門徒の子どもさんやお孫さんは遠くで生活をしていることも多く、お寺にお参りすることを進めても物理的に難しい。熱心にお寺参りをしておられたおじいさん、おばあさんもご高齢になると、膝や腰が痛くて長時間のお聴聞は参加が難しくなってしまいます。

お参りの人数は年々減少し、お寺は次第に寂しくなってきました。

しかし、ここで重要なのは誰も「仏教に興味ない」と言っているわけではありません!健康状態や距離、忙しさといった理由でお寺にお参りできないのです。仏教への関心が低下しているわけではありません。

そして、この課題、現代を生きる私たちは簡単に解決することができます。

そうYouTubeです!

YouTubeを使えば、いつでもどこでも情報を発信することができ、いつでもどこでもその情報を受け取ることができるのです。

このYouTubeを届けたい人は次のような方々です。

・お寺にお参りしたいけど、身体が痛くてお聴聞できないお年寄り
・お参りしたいけど、お寺の雰囲気が分からなくて一歩が踏み出せない人
・お寺に縁のなかった若い世代
・物理的にお参りが難しい遠方のご門徒
・いつもお参りしているけど、もっとお聴聞したいという人

いかがでしょうか。お寺の課題は大きく解決できるかもしれません。気軽に仏教に触れることができれば、興味を持ってくださる方はきっとたくさんおられるのではないでしょうか。

テーマは「仏教と心理学」

次に大切になるのは「何を伝えるのか」、その内容が重要なテーマになります。

仏教の目的は、苦の解決です。人間の苦をいかに捉え、アプローチするのか、この考え方の違いから様々な宗派が生まれました。

私は僧侶であるとともに臨床心理士、公認心理師として、カウンセラーの仕事をしております。仏教と心理学の目指すところは共通することが多く、どちらも人の苦しみについて向き合い、その解決の方法を模索しています。

そこで、これから始めるチャンネルを「仏心チャンネル」と名づけました。仏教と心理学の両面から、今を生きる私たちの「苦」に向き合い、その解決の方法について考えていきたいという思いを表してみました。

これから取り上げたいと思っているトピックは、こんな感じです。

・うつの心と仏教
・引きこもりを仏教ではどうとらえるのか
・仏さまからご覧になった発達障害
・恋愛×仏教
・死の不安について

仏教と心理学は似ているようで、扱うテーマの次元は異なっています。この二つを一緒にご紹介することによって、それぞれが補い合う形で、私たちの苦しみや悩みの解決のヒントとなると考えています。

YouTubeの良さは、視聴者の方のコメントやリクエストを通して双方向で動画を作ることができます。視聴者の皆さんのご意見も、動画作成に取り入れたいと思いますので、どしどしお声をお聞かせください。

さあ、いよいよ令和元年大晦日、「武田正文の仏心チャンネル」をはじめます。

大晦日の第一回目は、5本程度の動画を公開する予定にしています。YouTubeをはじめたきっかけ、仏教と心理学から考える「生きづらさ」、除夜の鐘についてなどを一斉に配信いたします。

公開記念のスペシャルゲストとして、富士通株式会社シニアエバンジェリストの松本国一氏にお参りいただき「仏教×働き方改革」というテーマで対談しました。

働き方改革が進められる一方で、仕事量は減らず矛盾を感じている人は少なくないでしょう。対談では、働き方改革の根本的な考え方、そして、最先端技術でいかに解決していくのかご紹介いただきました。

そして、仏教からの視点で「働く」ことを考えていくと、ITと仏教の意外な繋がりも見えてきました。

仏教に興味はあるけど触れる機会がなかったという人へ、今悩みを抱えている人へ、気軽に仏教に触れられるよう動画を作成します。応援してくださる方はチャンネル登録や拡散にご協力いただけると嬉しいです!

それでは大晦日、どうぞよろしくお願いいたします!!!

「武田正文の仏心チャンネル」https://youtu.be/IcC_bqTuMTM

武田正文さんのお寺はコチラ!
浄土真宗本願寺派高善寺 https://kozen.or.jp/



彼岸寺は、仏教とあなたのご縁を結ぶ、インターネット上のお寺です。 誰もが、一人ひとりの仏教をのびのびと語り、共有できる、そんなお寺です。