ご無沙汰しています、英月です。
と、同じフレーズを、彼岸寺さんでつぶやいたのは、ちょうど3年と6ヶ月前のこと。ハッキリ言って、ご無沙汰どころの騒ぎではありません。中学に入学したと思ったら、すでに卒業していた!くらいの、ご無沙汰っぷり。今さら、ノコノコ出てきて、どうしたの?って話しです。そうなんです。出てきたのには、理由があるのです。
本がでました。
ゴメンね。用事があるときだけ、出てきて。そういえば、前回も同じ理由で登場しました。ついでに言っちゃうと、今回は、さらにパワーアップしています。イベントの告知があります!
が、ココからが問題。詰めが甘いんです、私。イベントは数日後に迫ってるし、おまけに定員に達しそう…。もっと早くに、このコラムを書かなきゃ、だったのに…。夏休みの宿題は8月31日1本勝負!お尻に火がつかなきゃ、動かない!タイプです。ちなみに、今回の新著も同じでした。危く、軟禁されそうになりましたもん。ほんと怖かった。そのお話は、また今度。
で、イベントです。出版記念イベントを、5月15日(火)午後7時から行います。場所は、長谷山北ノ院大行寺。私んちです。実はコレ、微妙に凄いコトなんです。月に1度「写経の会」や「法話会」を行ってはいるけれど、その他の日は拝観をお断りしています。それが特別公開されるだけでなく、初めての夜間拝観。住んでいるから分かるけど、本堂の雰囲気は昼と夜とじゃ大違い。重要文化財の快慶作の阿弥陀さまに、夜にお参りできる滅多にない機会です。
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【イベント詳細】
日時:2018年5月15日(火曜)
時間:19:00〜20:45(18:30~受付)
場所:長谷山北ノ院 大行寺
住所:〒600-8083 京都市下京区佛光寺通高倉東入ル西前町380
地下鉄烏丸線「四条駅」徒歩約5分
阪急京都線「烏丸駅」徒歩約5分
定員:40名 ※先着順
参加費:1,800円 ※当日支払い (なるべくおつりのでないようご協力お願いします)
ゲスト:英月(真宗佛光寺派 長谷山北ノ院大行寺住職)
司会:楊木希(春秋社編集部)
特典:写経お試し割引券(参加者全員プレゼント )
主催:合同会社メイジュ・春秋社
【スケジュール】
18:30~ 受付
19:00~ 挨拶・TV出演映像の上映
19:30~ トーク
20:20〜 質疑応答
20:45 終了
【お申込み方法】
お申込みは、info@meijyu.co.jpまで、メールの件名を、「『そのお悩み、親鸞さんが解決してくれますー英月流 「和讃」のススメ』出版記念イベント」申込みとし、 お名前・連絡先・職業を明記の上、ご予約下さい。
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残席わずか!です。紹介しておきながら、定員に達していたらゴメンなさいです。
ちなみに、私はゲストです。自分ちだけど、ゲスト。ビミョウです。そして、司会を務めてくださるのが、春秋社の担当編集者さん、楊木希(やなぎのぞみ)さん。私を軟禁しようとした張本人です。でもね、彼女との出遇いがあり、時に厳しく、そして、時にもっと厳しく、そして、たまに優しく。導いてくださったおかげで、この本が生まれました。そんな楊木さん、司会を引き受けるにあたり、一言。
「ウラ話、うっかり色々しゃべっちゃいそうですね。でも、この本の魅力は誰よりも伝えられると思いますので、お役にたてたら幸いです」。
鼻の奥がツンとしました。「この本の魅力は誰よりも伝えられる」。そんな愛情と情熱をもって、向き合ってくださっていたことに。そんな彼女と共に、一冊の本をつくることができたことに。感動しました。感動したけど…。楊木さん。色々しゃべるって、何をしゃべるの?と、ちょっぴり不安。笑
と、司会がアツければ、来られる参加者の方たちも、これまたアツい。早々と鳥取県から、ご夫婦でのご参加を表明してくださった方は、「英月さんの出版イベントですから。何をおいても…。「イザ鎌倉!」ではなく、「イザ大行寺!」ですね」と。
ほんと、ありがたいです。リアルに私を知っている人は、よく分かると思うけど、ほんとダメダメです。昨夜もお化粧もとらずに、フローリングで寝落ち。お酒ものめない下戸なのに、どうしてそういうことになるのか?自分で自分を小一時間、問い詰めたい。そう思うほど、ダメダメです。
女友達とお食事に行っても、友達のお肉の方が大きく見えて「何?彼女の方が可愛いから、大きいお肉の方を彼女に出した?」と、条件反射的に思っちゃうほど、ダメダメです。
他人を羨ましく思い、自分を卑下しちゃう。恥ずかしいなと思うけど、そういう感情は自分ではコントロールできない。お坊さんだけど。
でもね。お釈迦さまが、あきらかにされた教え。それが、インド、中国、日本と伝わってきて、約800年前の親鸞さんにまで届き、21世紀の今にも届いている。その教えって、エライ人になって救われていく教えなのでしょうか?修行して、勉強して、他の人たちより秀でて…。それはそれで素晴らしいことだけど、正直、どうなのかな?って、思います。
修行も大事、勉強も大事。けれども、他人より勝れば、驕る気持ち、自慢する気持ちが出てくる。きっと、出てくる。反対に、他人より劣ったら、自分はダメだと卑下をして、自分で自分を否定する。そんな気持ちも、出てくる。それは、自分で意識して生み出す感情じゃないから。
もっといえば、修行したくても、勉強したくても、できない人もいる。では、その人たちは救われないの?仏さまは、優等生だけを救うの?そうじゃ、ナイと思います!そんなハズは、ないのです!と、思わずアツくなっちゃったけど。
だって、そうでしょ?
修行もできて、勉強もできる人たちは、譬えるなら、スイスイ泳げる人たち。反対に、それらができない人たちは、人生という名の海で溺れているような状態です。仏さまは、どちらを先に助けるのか?迷わず、溺れている人を助けると思います。きっと、そうです!
だって、お釈迦さまがあきらかにしてくださった教えは、優等生になって、エライ人になって救われていく教えじゃないんです。優等生にも、エライ人にも、もっといえば、いい人にも、なりたくてもなれない。ダメダメな、この私のための教えなのです。
そして実は、今回の新著のテーマ、「和讃」(わさん)が正にこれなんです。
和讃という言葉を、初めて聞かれた方も多いと思います。ザックリいうと、流行歌です。親鸞さんの時代、文字を読むことができない方たちも、多くおられました。修行したくても、勉強したくても、できなかった人たち。日々の生活に追われ、必死に生きていた人たち。その人たちが、知らず知らずのうちに耳で聞いて覚えた流行歌。その歌を、田を耕しながら、川や海で漁をしながら、口ずさむ。そうして、自分の口からでた言葉に、ハッとさせられる。歌に託された、教えに出遇う。そしてそれが、すくいとなる。
それは、私自身にとっても同じでした。今回のご縁をいただき、和讃に向き合い、この本を書かせていただく。読んでくださる方のため、正直、そんな思いがありました。どうしたら、和讃の魅力が伝えられるのか?そう思って書いていたのに…。いつしか、和讃に託された教えが、私への呼びかけとなり、気が付けば、それは他でもない、「私のためのすくい」となっていたのです。
この本では、恋愛、仕事、人生に対するお悩みに和讃でおこたえしていますが、それぞれ全てのお悩みを私が抱えているわけではありません。けれども間違いなく、「私のためのすくい」となったのです。
じゃあ、「すくい」って、何?
今回、新著の出版を記念して、本ができるまでのウラ話&本の内容のチラ見せを、5回にわたってお届けします。そして、このコラムを通して、「すくい」ということも、皆さんと一緒に、尋ねていけたらと思います。お付き合いいただけると、嬉しいです。そうそう、5月15日のイベントも、お忘れなく!です。
撮影: Noriko Shiota Slusser
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