なみだの決断


あとがき

母が小さい頃、友だちの家に行ったとき「今日はごちそうを作るよ」と、その場で庭にいた鶏を絞め、捌いて料理してくれたそうです。母はショックのあまりその日から鶏肉を食べられなかったのですが、父や私たちのために料理するようになり、食べるようになったそうです。

さて、今回のオハナシ「にゃぁとはぐくみ」は、3月彼岸会の時にかきました。ブラジルでは秋から冬に、日本では春から夏にかわり過ごしやすくなるこの時期、仏縁を育ませていただくお彼岸。普段、むかいあう事が難しい「頂いている命」のオハナシです。

皆さんは、にゃぁの涙ながらの決断をどう思われたでしょうか、そして、皆さんなら、どのような判断をされるでしょうか。母のように食べられなくなるでしょうか、主人は、そのまま育てるかな、と言っていました。

気持ちだけでなく、状況によっても変化するでしょう。 いろいろと想像して、話し合ってみていただけると幸いです。

少しでも、多くの人に、広まりますように。なまんだぶ。


三月のおはなし第一話からどうぞ

1980年生まれ、2006年入籍とともにブラジルへ。 主人と出遇い、浄土真宗(本願寺派)を知る。 2017年、初の絵本『青い鳥がなくとき』刊行。 これからもこつこつと絵を描き、上達させ、 皆様に喜んでいただけるような作品を作りたいと思っています。 絵を描き続けることができるよう、皆様の応援、お待ちしています!