京都の東本願寺近くにある、仏教書専門の出版社・書店の法藏館より、現在開催中の「仏教マンガフェア」についてのご寄稿をいただきました!日本で二番目に古い出版社と言われる歴史ある法藏館、この機会にぜひ足をお運びください!
昨今出版不況といわれ、業界全体で書籍の売り上げは右肩下がりになる一方です。それはコミックスも言うに及ばずです。そのような業界状況の中、仏教を題材にした漫画の刊行が年々増えてきています。今回阿吽社さまと協力し、法藏館書店で数ある仏教漫画の中からごく一部ではありますが並べさせていただきました!
ラインナップは以下の通りです。
『SHODO 勝道上人伝』巻来功士著・阿吽社監修(集英社)
『阿・吽①~⑦』おかざき真理著・阿吽社協力(小学館)
『月をさすゆび 全2巻』永福一成原作・能條純一作画(小学館)
『サチのお寺ごはん 全4巻』かねもりあやみ著(秋田書店)
『聖☆おにいさん①~⑭』中村 光著(講談社)
『まんが学術文庫 歎異抄』Teamバンミカス(講談社)
今回の『仏教マンガフェア』に集められた漫画は、安易なわかりやすい仏法という動機から漫画を選択したというものではありません。仏法という宗教的精神作用に漫画というメディアがどれほど接近できるのかということをためしたものでもあるのです。たとえば、『SHODO 勝道上人伝』や『阿・吽』などの漫画は既成教団の伝統的な伝道手法とはまったくかけ離れたところにあります。それは読めばすぐにわかります。
布教や伝道をめざしたものではなく、仏法を求める若者たちの生き方に共感していくものなのです。ですから、伝統的な法話や布教とはまったく組み立て方が異なるということです。『SHODO 勝道上人伝』『阿・吽』いずれの漫画家さんも最初におっしゃったのが、「学習漫画は作らない」でした。つまり、開祖万歳はけっしてやらない。そこにあるであろう人間的欠点も全部含めてドラマの主人公となっていくということなのです。「人間とは何か」。じつは、漫画が我々仏教者に呼び覚ますものはそのことなのです。
法藏館は仏教書を専門に、読み物から研究書まで幅広い書籍を取り扱ってきました。釈尊や宗祖の生涯を描いた教養的な漫画は今までも並べていましたが、今回このようないわゆる「漫画」を店頭に並べるのは、創業以来初の試みになります。ぜひ、みなさまにご覧いただけたらと思います。
フェア期間中に『SHODO 勝道上人伝』をお買い上げいただいた方に、全6種類のクリアフェイルのうち1枚プレゼントいたします。
また、4月14日(土)には『SHODO 勝道上人伝』の著者である巻来功士先生をお招きしてトークイベントを開催いたします。聞き手には元大阪芸術大学教授で、テレビCMや広告制作の専門家である高橋重喜先生をお迎えして、残された資料が少ない日光開山 勝道上人のドラマをどのように作り上げたのか漫画製作の裏話・苦労話や、仏教や宗教をテーマにした漫画がコミュニケーションツールとしてどのような力を持つのか、そして今なぜ仏教×漫画なのか!?などお話していただく予定です。
イベント終了後には巻来功士先生のサイン会も開催いたします。(対象書籍は『SHODO勝道上人伝』です。)
トークイベントは参加費無料です。漫画家の先生のお話を直接聞ける貴重な機会となっています。ご興味のある方は、ぜひこの機会にお越しくださいませ。
◆法蔵館 仏教マンガフェア 4月4日(水)~4月30日(月)
平日 9:30〜18:00 祝日 10:30〜18:00(日曜日は定休日です)
・巻来功士先生トークイベント
日 時 | 2018年4月14日(土)15時~ |
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会 場 | 法藏館 4階 応接室(京都市下京区正面烏丸東入) アクセス:京都駅より徒歩10分、地下鉄五条駅より徒歩8分 |
定 員 | 30名 |
参加費 | 参加費無料。参加ご希望の方は下記連絡先までお申し込み下さい。 |
お問合せ先 | 法藏館営業部 平野(TEL:075-343-0458) |
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