【寺社フェス向源2018】自分を見つめる体験の場で思う存分遊んでこよう!

彼岸寺読者の皆さまこんにちは。まいてら編集部のサノハナです。
普段は『まいてら新聞』というウェブマガジンを中心に、お寺の取り組みや個性豊かなお坊さんを取材し、記事にしています。
先月偶然お目にかかった寺社フェス「向源」代表の友光さんに「今度の向源について記事を書かせてください!」とアタックしたら、「いいよー」と即OKをいただき、「向源2018」紹介記事を『まいてら新聞』に掲載することになりました。今回はそちらの記事を彼岸寺の皆さまにシェアさせていただきます!

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寺社フェス向源は、宗教や宗派を超えた仏教や神道、それらを含めた日本の文化を体験できるイベントです。

8年目を迎える2018年は伝統と革新の年。2週連続4日間!!
4月28〜29日(土日)にニコニコ超会議2018に登場し、5月5〜6日(土日)には目黒の四ヶ寺で東京向源を開催します。

東京向源の今年のテーマは「アイデンティティ」。中目黒の正覚寺と、目黒の瀧泉寺(目黒不動)・五百羅漢寺・蟠龍寺と目黒の4拠点2日間の開催となります。今年は東京向源の後に東京以外の開催も予定しており、向源はエリアの広がりと深さに挑戦します。
「寺社フェス向源」公式HPより)

「何でもいいからさ、おもしろいと思ったことを好きに書いてよ!」

寺社フェス「向源」代表の友光雅臣(ともみつがしん)さんに、2018年5月5日〜6日に開催される向源について、イベント紹介記事を書かせていただくためお話をうかがっていたら、このような言葉をいただきました。

恥ずかしながら筆者サノハナは今回友光さんとお話するまで向源について詳しくは存じ上げず、ほとんど「はじめまして」状態でした。友光さんとは先月末の某セミナーで初めてお会いしたばかり。そんな私が向源を紹介することなどあっていいものかと思いつつ、友光さんの「GO」に乗っからせていただき、今この文章を書いております。

声明講演。天台宗の声明、日蓮宗の木剣加持、真言宗の太鼓の共演

本来イベント紹介記事ともなると、当日のプログラムについてまんべんなく偏りの無いようにお伝えするものだとは思いますが、今回は友光さんからお聞きした体験講座のラインナップのうち、素直に「いいね!」と思ったものだけを熱く紹介します。

なぜならそれが向源だから。友光さんはこう話していらっしゃいました。

体験そのものを楽しむことが大事。あなたが実感したことがすべてだから。向源という場では、「上手」にイベントを楽しむ必要はない。体験を通して感じることに正解は無いからね

それでは、「友光さんからお話をうかがう」という体験から感じたことをサノハナなりに書かせていただきましょう。向源を紹介する記事ですもの、正直でなくては。私が気になっている二つの体験講座を勝手にピックアップしました。

ツボさえ押さえればみんなできる!「姿勢改善とお灸で養生」

「なんでこんなに首を固くして来るのか・・・。よくこれで日常生活できるねえ」
肩こりの治療のために月一回のペースで通っている整骨院の先生に毎回言われる一言です。先生曰く私の首周りはなかなかの爆弾であるらしい。
理由はなんとなくわかっているのです。姿勢が悪い。猫背で首が曲がり、無理な姿勢で頭を支えているから肩に負担がかかる。理屈はわかるのだけど、姿勢を意識しようにも自然と身体が丸まってしまうのです。だから「姿勢改善とお灸で養生」という体験講座に強烈に惹かれています。

聞くところによると「ツボを刺激することで姿勢改善を試みる」らしい。「背中が丸まってしまう姿勢に対するツボ」「頭を突き出してしまう姿勢に対するツボ」なるものが存在し、そこにお灸をすえることで症状は改善されるのだといいます。講座では「姿勢が悪いとなぜ体に良くないのか」「理想的な姿勢とはなにか」「ツボとはなにか」ということまで教えてくれるそうです。


自分にとって一番良い体の状態は自分しか感じることができません。体を観察し、触り、刺激してみることによって今まで酷い扱いをしてしまっていた体の声を聴き、いたわることができます。一生を共にする自分の体を大事にすることが後回しになってはならないと近頃感じています。私の体では一体何が起こっているのか、体に対してできることは何なのか、この機会にぜひ知りたい。

何しろ、ツボさえ押さえてしまえば誰でも簡単に取り組めるというところがいい。高度な機械も熟練の技術もいらないのです。みんなに姿勢を改善できるチャンスがあるって嬉しい話だなと思います。
これは参加決定。皆さん、会場でお会いしましょう。

願いの正体を掘り下げる「お守りづくりワークショップ」

私は神社などの参拝ついでにお守りを買おうかとなった時、いつも違和感を覚えます。それは、商品として陳列されている数々のお守りが見た目に均一的で、その中のたまたま手にとった一つに「私を守ってくれるもの」としての思い入れを持つことができないからです。
そんなことを思っていたので、一人ひとりの悩みや願いを聞き取り、お坊さんがそれぞれに適した願意やデザインのお守りをつくる「OMAMO」というオンラインのサービスについて知ったときは妙にスッキリしました。すでに用意されたお願い事と画一的なデザインのお守りにしっくりこない人にとって、嬉しい仕組みだと思います。

そして、今度の向源では「OMAMO」が実際にマンツーマンでお坊さんに話を聞いてもらい、お守りを手作りするという形でワークショップになるというのです。通常の「OMAMO」では、サイトのフォームにお悩みを書き込みお坊さんに届けるというシステムを取っているので、対面でお坊さんに悩みを伝えられるこの機会は大変貴重で、心躍ります。

このワークショップの肝は、お坊さんとの対話によって自分の願いの正体を掘り下げられることだと思います。「こんなお守りを作りたい」と思うことは、「なぜそれをつくるのか」という問いとセットになります。お守り作りを通して自らの願いをはっきりさせ「今自分はこう思っています」ということをお守りのデザインで表現する。色とりどり、柄さまざまの素材を組み合わせ、自分に合うたった一つのお守りを作る過程は、自らのことをより深く知るきっかけになると思います。

単にお守りをつくるためだけでなく、自分の悩みをはっきりさせて形として残すため、ワークショップに参加しても良いかもしれません。時が経ち、いつかまたお守りを作りたいと思ったときに、色も柄も全く違うお守りができたらまたおもしろいですね。

「あなたが感じたことが素晴らしい」向源はただ満喫すればいい

向源でのライブ風景

何かのイベントに参加することになったとき、イベントそのものを楽しもうと毎回意気込んでいくのですが、私にはいつも「なにか特別な成果を持って帰らなければいけない」「感想や考えを聞かれたら立派なことを言えなければならない」と、どうしても考えてしまう部分がありました。

しかし、友光さんは「坐禅やってみたら足が痛くなった?素晴らしい」と言うのです。
そうか、ネガティブな感想を持ってしまってもいいのか。私はただイベントそのものを満喫すればいいのか。
そう思えると、「成果」という縛りから解き放たれて、とてつもなくホッとします。

という訳で、私は向源というイベントをただただ楽しんで来ようと思います。今回ご紹介した二つの体験講座が実際はそこまでおもしろくなかったとしてもそれはそれ。「私が実感したことがすべて」なので、満喫することに専念してきたいと思います。
この記事を最後まで読んでくださった皆さんも、ぜひ向源という体験の場で自由に遊んできてください!

寺社フェス 向源2018 チケット発売中!

向源のチケットは現在発売中です。
定員制の人気コンテンツから順次売り切れてしまうので、気になるものがある方はお早めに!
特に今回ご紹介した「お守りづくりワークショップ」は残り枚数も少なくなってきているようです。

チケットの購入は公式サイトからどうぞ。

1994年東京生まれ。フリーマガジン『てばなす』編集長。「お寺のある生活」を提案するポータルサイト『まいてら』の運営、編集、執筆を担当。国際基督教大学在学中にお寺の世界に迷い込み、気づけば周りはお坊さんだらけ。お寺の取材へ全国どこでも出張します! 週末は銭湯、ビール、プロ野球談義。『方丈記』ラブ。