メリークリスマス

年々、クリスマスやハロウィンを楽しむ人が増えているように思うのは気のせいでしょうか。

さてさて、私は幼い頃からクリスチャン(カトリック)として育ってきたので、「主の御降誕」であるクリスマスは特別なものでした。クリスチャンならば一年で一番大事にしている行事です(おそらく2番目はイースター)そんな私の実家のクリスマスをご紹介します。

まず11月下旬くらいに家のクリスマスの装飾が始まります。ツリーは勿論のこと、御降誕シーンの馬小屋セットの置物、そして母親が趣味のキルティングで作った飾りが家中の壁にあちこち飾られます。装飾だけでなく、この頃から我が家はあらゆるアーティストのクリスマスソングのBGMを流し、毎日アドベントカレンダーをめくってクリスマスを心待ちにします。24日の夜は普段違うところに住んでいる祖父母も一緒に食事をします。チキンやケーキなど気合の入ったご馳走のほかに、大きなクリスマスピラミッド(ろうそくの熱でクルクル人形が回るドイツの装飾品)を食卓に並べるのが我が家流でした。小さい頃は食後に普段は着ないよそ行きのワンピースに着替えさせられて教会へ。この日の教会は大混雑。普段は忙しくて日曜日の礼拝に来られない人も「この日だけは!」と押しかるからです。そして教会でミサ(礼拝儀式)に授かります。厳かな雰囲気で進められるミサが終わった後は、教会でもパーティがあり皆で乾杯します。地元の教会は外国人も多く「メリークリスマス」と言いながら抱き合って挨拶している人がいたり、七面鳥が並んだりと祝福モード全開でした。終わる頃には22時をまわり、私は帰りの車でウトウトしながらサンタさんのプレゼントの事を考えるのでした。

まぁ、このような感じで色々と華やかな我が家のクリスマスですが、それでもクリスマスの中心は「家族揃って教会に行く事」でした。それが家族にとっても一番の歓びでした。

私は生まれてからこれまでクリスマスに教会へ行くことは必須で当然の事でした。でも今年の私はお坊さんと結婚し、お寺に嫁いだ身…「さてどうしよう」と思っていたのですが、やっぱりクリスマスに教会に行かないことは「お正月におせちを食べてはいけない!」と言われるくらい今の自分には違和感があるので、正直に旦那に教会に行きたいと誘い、2人で名古屋の大きな教会に出かけました。

旦那とは実はお付き合いしていた時もクリスマスに一緒に教会に行った事があったので、これで4回目くらいでしょうか。はじめはミサ自体に興味津々で「今神父さんは何をやっているのか?」と質問攻めだったのですが、さすがに慣れたのでしょう。今年は別の質問がやってきました。

「なぜそんなに教会に行きたいのか?」

これには私も困惑してしまって全然うまく答えられないのでした。

習慣だから行くのか?
知り合いに会えるのが楽しみだから?
聖歌を大きな声で歌うのが気持ちいいから?
自分の愚かさを自覚し、神さまの前に謙虚でありたいと思うから?
神さまと繋がっていたいから?

どれも間違いではないのですが、ズバリと言い当てられない。まだうまく言葉にできなくて、自分の中でこれぞと思う答えが見つからない。その確たる部分を掴めたら、これからの仏教のこと、お寺のこと、私自身もっと見方が変わるように思うのですが、ずっとモヤモヤ考えてばかりいるのです。またうまく気持ちがまとまったときは改めて書きたいと思います。

クリスマスやサンタさんとは無縁で育ってきた旦那。そしてお寺という環境で来年はどんなクリスマスを迎えるのだろう。来年の自分はどう過ごしたいと思っているのだろう。
自分のことなのに今はまだ全く分かりません。

こじま あゆみ

滋賀県出身。キリスト教(カトリック)を熱く信仰する家庭で育つ。6人兄弟の長女でクリスチャンネームはマリア。 2014年春、お坊さんと恋愛結婚しお寺に嫁ぐことに。現在名古屋市にある真宗大谷派・開闡寺(かいせんじ)の若坊守として日々奮闘中。京都の老舗木版画店「竹笹堂」の元店長。