【8/1〜】お寺で幽霊に会える!?谷中圓朝まつり「幽霊画展」

東京谷中にある全生庵(臨済宗国泰寺派)では、2019年8月1日(木)より31日(土)まで、谷中圓朝まつり「幽霊画展」を開催します。

「なぜお寺で幽霊画?」と思われるかもしれませんが、この全生庵は、江戸末期から明治にかけて活躍し、「牡丹燈籠」「真景累ケ淵」「死神」など、数々の名作落語を生み出した落語中興の祖・三遊亭円朝ゆかりのお寺。その三遊亭円朝は幽霊画の蒐集家としても知られています。円山応挙が描いたと伝えられるものから、柴田是真、伊藤晴雨、河鍋暁斎など、著名な画家たちが描いたさまざまな幽霊たちは、現在圓朝の墓所がある全生庵に所蔵されています。

そんな圓朝の幽霊画コレクションが公開されるのが「幽霊画展」です。ちょうど江戸末期ごろから、日本画や浮世絵で幽霊を描くことが一種のブームとなり、現在私たちが幽霊と聞いてイメージする足のない姿というのも、この頃に描かれ始めたと言われています。

圓朝もまた、そのような幽霊文化を浸透させた一人として知られますが、幽霊画を怪談噺の創作の参考にしたとも言われ、幽霊の持つ恐ろしさと、その裏側に潜む人間の情愛の深さに魅せられたのかもしれません。

今回、谷中圓朝まつり「幽霊画展」では、「幽霊の怨返し ― 落語に見る情愛」と題した開催記念イベントも開催されます。こちらのイベントでは全生庵のご住職・平井正修さんによる幽霊画の解説や、昨今の落語ブームの火付け役の一つでもある『昭和元禄落語心中』の原作者・雲田はるこさんと平井住職によるトークセッションも行われます。

恐ろしいはずの幽霊画、当時の多くの画家や落語家、そして大衆がなぜ幽霊にこれほどまでに受け入れられたのか。そしてそもそも「幽霊」とはいかなる存在であり、一体なにを表すものだったのか。そこに見られる人間の姿や、死生観など、仏教的な視点も交えながらのお話が伺えそうです。

さらに、若手の真打・金原亭馬玉さんによる落語「死神」も披露されます。この作品は圓朝創作で、『昭和元禄落語心中』の中でも重要な作品として登場するもので、幽霊ファンにも落語ファンにとっても垂涎のイベントとなっております。

こちらのイベントは予約開始からすぐに完売となりましたが、現在追加販売が行われています。追加分も僅かとなりますので、興味のある方はお早めにお申し込みください。

※追記:8月3日のイベントは追加席の分もすでに完売となったそうです。どうぞご了承くださいませ。

また「幽霊画展」は8月1日から8月31日までの一ヶ月間開催されており、納涼にもピッタリの展示となりそうですね。暑い夏、ぜひお寺で幽霊に会われてみてはいかがでしょうか?

■谷中圓朝まつり 幽霊画展

会 期:2019年8月1日(木)〜2019年8月31日(土)※土日祝祭日も開催
開館時間:10:00〜17:00(最終入場16:30)
拝 観 料:500円

■開催記念イベント 「幽霊の怨返し ― 落語にみる情愛 」

開催日時:2019年8月3日(土) 16:00〜18:00(開場15:30)
※イベント参加者はトークセッション後にも幽霊画展をご覧いただけます。
定員:100名(事前申込み制)
参加費:3,000円(幽霊画展拝観料込)
プログラム
◎住職による幽霊画展解説
◎第一部 ゲストと全生庵住職によるトークセッション
◎第二部 金原亭馬玉による怪談落語「死神」
★『昭和元禄落語心中』の雲田はるこサイン会も開催予定(詳しくは、後日特設ウェブサイト等 で発表します)

※こちらのイベントはすでに完売いたしました。

主催:臨済宗国泰寺派 全生庵
企画・運営:有限会社エピファニーワークス

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