はじめまして。「エピファニーワークス」代表で、「スクール・ナーランダ」プロデューサーを務めます、林口砂里と申します。
●「スクール・ナーランダ」をオンラインで皆さんに
2,500年連綿と人々の心を支えてきた仏教をはじめ、多様な分野の智恵に触れることで、「心の軸」をつくるヒントになることを目指して、若い世代の方を対象に2017年より開催されてきた現代版寺子屋「スクール・ナーランダ」。
私も浄土真宗の一門信徒として、またアート・プロデューサーとして、本願寺派の僧侶の皆さん、そして参加者と同世代の「チーム・ナーランダ」の皆さんと一緒にこのプロジェクトに取り組んできました。私自身は、「真宗王国」と呼ばれる他力信仰が深く根付いた富山の地で、仏様が身近にある生活が当たり前に育ちました。そのことで今も救われ、支えられていますが、「スクール・ナーランダ」を企画するまでは、それを他の人におしつけるようなことはしないでおこう、と思っていました。
けれども、私に効いた処方箋は、他にも効く方がいるかもしれない、そう思えるようになったのも、「スクール・ナーランダ」を体験したからでした。科学、哲学、音楽、アート、映画、ダンスなど多様な分野のトップランナーを招いて僧侶の方とお話いただくのですが、毎回予想を超えた化学反応が起こるのに加え、仏教が異なる分野をつなぎ、包み込むように感じるのです。長い時間をかけて磨き上げられてきた仏教の強度はすごい、と思います。
京都の西本願寺や東京の築地本願寺などで開催してきた「スクール・ナーランダ」は、現在全国を巡回中で、実は山口では昨年2021年に開催する予定でした。コロナ禍となり、一年延期となったのですが、ここにきて再び新型コロナウイルス感染症が拡大し、山口別院に集まってのオフライン開催を断念せざるを得なくなってしまいました。
そこでオンライン開催に切り替えることになったわけですが、感染そのものへの心配に加え、日々の暮らしや先行きが見通せない将来に対する不安も社会に広がっている状況の中、この「処方箋」をより多くの方に届けることに大きく舵を切ろう、と年齢制限を取り払い、無料でどなたでも視聴いただけることになりました。
●テーマと豪華な講師陣!
今回のテーマは、「不易と流行〜変わりゆく世界で変わらないために変わる私たち〜」。
「明治維新」という日本を変革する大きなうねりをつくりだした山口の地にちなみ、今またパラダイム・シフトが起ころうとしている世界で、私たちはどう変わるべきなのか、あるいは何を変えずに守っていくべきなのか、などを考えてみることになりました。
今回も豪華な講師陣にお越しいただきます。「社会的共通資本」を提唱し、近年再評価が高まる経済学者・宇沢弘文の長女で内科医の占部まりさん、元・銀杏BOYZギタリストで、現在は山口で農家・僧侶として暮らしている中村明珍さん、地球環境の変動や生命との相互作用を研究している生物地球化学者・吉田尚弘さん、古着をリメイクしたコレクションで注目を集めるブランド「SREU(スリュー)」の米田年範さん、そして、浄土真宗本願寺派の僧侶・赤井智顕さんと福間義朝さん。
講義やトークセッションだけでなく、12日は雅楽と声明によるスクール・ナーランダ特別法要、13日は、800年の歴史を持つ山口市の無形文化財「徳地和紙」の紙漉き体験・和綴じ本制作の様子を配信します。
●チーム・ナーランダについて
そして、私が「スクール・ナーランダ」の真の価値だと感じていることがもう一つあります。僧侶含め講師の皆さんのお話に熱心に耳を傾け、前のめりになって議論を交わす参加者の若い方たちです。その様子に、毎回こちらが胸を熱くします。今週末開催する「スクール・ナーランダvol.6 山口」でも、参加がきっかけで企画や運営に参画してくれている方達がいます。彼らは「チーム・ナーランダ」と呼ばれる10〜20代のメンバーです。
山口でも、仏教との関係は問わず、広く一般に募集したところ、高校生・大学生から社会人まで14名のメンバーが集まってくれました。山口県在住の方が中心となり関東、関西、海外と各拠点からオンライン会議を利用し、山口の浄土真宗本願寺派の僧侶たちと一緒に、運営の準備を進めてきました。
(チーム・ナーランダ山口メンバーの研修会)
講師選定から、テーマ決め、当日参加者に楽しんでいただくためのプログラムの準備など、1年以上に渡り、コツコツと準備を積み重ねてくれているのを見ていて、オンラインにすることはとても悔しかったのですが、オンラインでより多くの人とご一緒できるようになったと前向きに捉え、今もなお準備に精一杯取り組んでくれています。
メンバーの皆さんからのメッセージもご紹介させていただきますね
「年齢も性別も、これまで歩んできた道も全く異なるメンバーが、意見を出し合ったり、同じ物事について理解を深めたり、多くの時間を共有しながら、作り上げてきました。物足りなさや歯がゆさも感じることもありましたが、このような状況の中、開催できること、今まで当たり前に行ってきたことが、とても有難いことだったと改めて気付くことができたと思います。」
「コロナ禍の中、みんなでコツコツと準備してきました。私の好きな瓦そばを食べて貰えないのが残念ですが、(オフラインの場合、昼食に山口名物瓦そばの提供を予定していました)少しでも沢山の人に参加して欲しいです。」
「前回、前々回は参加者として、今回はチームナーランダのスタッフとして活動しています。第一線で活躍する方々のお話を聞き、自分自身で気づかなかった点や、新しい着想を得られることはとても刺激的な時間だったなぁと感じます。変わらない毎日だけれど、 何かが確実に変わった…そんな2日間を過ごしていただけると嬉しいです。」
「仏教に触れたことのない方、スクール・ナーランダって何?と思った方、まずは気軽にYouTube配信を覗いてみてください!これからを生き抜くためのヒントが見つかるかもしれません。皆様と同じ時間を過ごせることを楽しみにしています!」
なお、YouTube配信後、講師陣を交えたオンラインでのフリートークを行います。こちらは、15歳〜29歳までの方限定となりますが、講師の先生方やチーム・ナーランダのメンバーと交流しませんか?
今回はどんな展開になるのか。毎回緊張もしますが、楽しみでなりません。
■「スクール・ナーランダvol.6 山口」開催概要
日 時:2022年2月12日(土)・13日(日)10:00~15:45(YouTube配信)
配信会場:本願寺山口別院
参加条件:《YouTubeライブ配信参加の方》年齢制限なし・定員なし・申込不要・無料
配信URL
2月12日(土) https://www.youtube.com/watch?v=Sc0y_L-XtEs
2月13日(日) https://www.youtube.com/watch?v=mnjRTDh2iJs
※当日定刻になりましたら、配信スタートいたします。
プログラム:2月12日(土)
各講師による講義、講師全員によるトーク・セッション
・占部まりさん(内科医)
・中村明珍さん(農家・僧侶・音楽家)
・赤井智顕さん(浄土真宗本願寺派・僧侶)
ワークショップ
・雅楽と声明によるスクール・ナーランダ特別法要
2月13日(日)
各講師による講義、講師全員によるトーク・セッション
・吉田尚弘さん(生物地球化学者)
・米田年範さん(ファッションブランド「SREU」ディレクター)
・福間義朝さん(浄土真宗本願寺派・僧侶)
ワークショップ
・山口市の無形文化財「徳地和紙」の紙漉き体験・和綴じ本制作の様子を配信
*詳しいタイムテーブルは、こちらをご覧ください。
https://nalanda6-yamaguchi.peatix.com/
※変更になる場合があります。
「15歳から29歳の方限定!オンラインでのフリートーク」募集要項
日 時:YouTube配信終了後~17:15(YouTube配信10:00~15:45)
参加条件:15歳~29歳の方、各日20名程度、要申込、無料
申込方法
① https://nalanda6-yamaguchi.peatix.com/
② https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLScL09t6qQfpVuRyqIaiiY9Nwa10ipTplzue914L_ngNKaKTAw/viewform
※Peatixでお申込みの場合は、お1人ずつお申込みください。
※申し込み完了後、参加に必要なZoomURL等をご案内します。
申込締切:2022年2月10日(木)正午
主 催:浄土真宗本願寺派 子ども・若者ご縁づくり推進室