レンコンと長芋のきんぴら

『金平物(きんぴらもの)』という浄瑠璃のジャンルがあります。 金太郎のモデルとなった坂田金時(さかたのきんとき) の息子という設定で、剛力の持ち主 「坂田金平(さかたのかねひら)」 とその仲間たちが朝廷や源氏に刃向かう敵を相手に大活躍をする物語群で、1660年代に江戸や上方で大流行しました。 そして、豪快なキャラクターが民衆に受け、「金平」という言葉には「強い」「丈夫」「太い」といった意味が付加されるようになったのです。

レンコン、長芋などの根菜類は、そんなイメージにぴったりの滋養強壮の効果があると言われています。 今回は、そんな食材を使って、「強く」 て 「丈夫」 になるきんぴらを、 「太く」 切って食べたいと思います。 この季節、おせちの一品にどうぞ!!

【 レシピ 】 <2人分>
・レンコン・・・中1/2個 (縦に半分にする)
・長芋・・・15cm (他の山芋類でも代用可)
・人参・・・1/2本
・こんにゃく・・・1枚

・胡麻油・・・小さじ2
・酒・・・大さじ2
・塩・・・少々
精進だし・・・大さじ4
・薄口醤油・・・大さじ1
・七味・・・少々
・酢水・・・水1リットルに酢小さじ1

【 作り方 】 出来上がりTIME 20分
<下準備>
・ レンコンは、皮をむき、縦長の一口大に切った後、酢水にさらし灰汁を抜く。 長芋も同様の大きさに切り、流水で軽くぬめりを取り、レンコン同様酢水にさらし灰汁を抜く。
・人参とこんにゃくは4cm程度の短冊切りにしておく。 こんにゃくは、熱湯で3分ほどゆで、臭みを飛ばす。

(1) よく熱したフライパンに胡麻油をいれ、温まったら、水を切ったレンコンと長芋、人参、こんにゃくを入れ、強火で炒める。

(2) 塩、醤油を入れてひと混ぜし、精進だしを入れてフタをして、4分から5分ほど中弱火で蒸し焼きにする。(レンコンに竹串がすんなり通る程度が目安です)

(3) 火が通ったら残りの水分を飛ばし、酒を全体になじませ、最後に七味を振りかけて出来上がり。

作り方のポイント
・ みりんや砂糖を使わなくても、お酒で十分な甘みを出すことができます。
・ 通常のきんぴらよりも具が大きめなので、蒸し焼きにして火を通しましょう。
・ 今回は、レンコンの変色を抑え、シャキシャキとした食感にするため酢水に浸けました。

ひとこと
少し薄めの味付けにしておりますが、物足りないという感じは受けないと思います。 やはり旬の食材というのは、そのものの味がしっかりしていて、調味料はうっすらと風味をつける程度で十分だということを知っておいてください。

 

吉村 昇洋

1977年3月生まれ。広島市街にある曹洞宗八屋山普門寺副住職。 相愛大学非常勤講師。 駒澤大学大学院にて仏教学修士を取得後、仏教を学問する世界から飛び出して実践の場を求め、曹洞宗大本山永平寺にて2年2ヶ月間の修行生活を送る。その後、広島国際大学大学院にて臨床心理修士を取得し、現在臨床心理士としても活動している。 彼岸寺では、2005年より【禅僧の台所 〜オトナの精進料理〜】を展開する。 現在、精進料理のみならず、禅仏教や臨床心理学、仏教マンガに関しても積極的に執筆や講演の活動を行っている。