2010年3月15日

shoyo01.gif 鍋の定番野菜の " 春菊 " ですが、独特の苦みがあって、子どもの時には私の苦手な食材でした。 しかし、大人になるにつれて味覚も変わり、この苦さを美味しいと感じるようになったのは、自分でも不思議でした。

 そこで調べてみると、味覚の閾値 ( 感覚を得るための最低刺激量の値 ) が、中学生頃が最も低く敏感で、高齢になるにつれ高まり、味覚の鈍化が進むそうです。 つまり、大人になると、それまで感じられていた味を感じなくなることで、食べられるようになるということになります。 子どもの時には嫌いでも、いつの間にか食べられるようになっているというのは、そういうカラクリだったのですね。

 さて、今回ご紹介する料理は、そんな春菊を使用し、豆乳から作る " 超簡単手作りおぼろ豆腐 " です。 彩りも鮮やかで、春らしい一品となりました。 是非ご賞味ください。

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【 レシピ 】 <2人分>
・春菊・・・1/4束(40g)

・豆乳・・・170g
・にがり・・・10g

<胡麻ソース>
・白胡麻ペースト・・・10g
・本みりん・・・10g
・薄口醤油・・・5g
・天然水・・・10g

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2010年3月 1日

shoyo01.gif 明々後日の3月3日は、雛祭りです。 雛祭りはもともと、紙で作った人形(ひとかた) に触れて汚れや災厄を移し、" 流し雛 " として川に流して身を清める平安時代の儀式から来ていると言われていまして、現代のように豪華な雛人形をまつる形式をとるようになったのは、江戸時代に入ってからのことです。

 雛祭りは、古くは " 上巳(じょうし) の節句 " と呼ばれていました。 上巳とは、江戸時代以前の日本が取り入れていた古代中国の暦法で言う旧暦の3月3日のことで、太陽暦に直すと4月上旬から中旬にかけての時期となります。 これが、ちょうど桃の開花時期と重なることから、" 桃の節句 " と呼ばれるようになりました。 さらに、桃の木や実は中国・日本の双方において、邪気を祓う霊木や聖なる果物とされていて、日本神話でも伊邪那岐命(イザナギノミコト) が黄泉比良坂(ヨモツヒラサカ) で、黄泉醜女(ヨモツシコメ) を追い払うシーンで登場します。 古事記に至っては、この桃の木に意富加牟豆美命(オオカムヅミノミコト) と神の名を与えているほどで、鬼(邪気)を退治する(祓う)桃の話である " 桃太郎 " の思想的な背景も、この辺にルーツがあると言われています。

 今回ご紹介する " ちらし寿司 " は、桃の節句にはつきものの食べ物ですが、合わせて食べられるようになったのは、江戸時代になってからと言われ、 その起源は、貴族が好んだ餝飯(ほうはん : 室町時代に流行した、飯の上に味つけした具をのせた飾り飯) であるとされています。

 通常、ちらし寿司は、海老やアワビといった、めでたい海産物を使用することが多いですが、精進料理では当然使うことが出来ませんので、野菜のみで彩りよく表現していこうと思います。

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【 レシピ 】 <4人分>
・菜の花・・・1束

・米・・・3合(450g)
精進だし(昆布・椎茸)・・・450g
・日本酒・・・大さじ2

・白ごま・・・少々
・乾燥大葉・・・少々

<寿司酢>
・赤酢・・・60g
・きび砂糖・・・40g
・天然塩・・・10g

<具>
・干し椎茸(ダシを取り終えたもの)・・・3個
・金時人参・・100g
・薄揚げ・・・1枚

・ごま油・・・小さじ1
・薄口醤油・・・小さじ1
・天然塩・・・少々

続きを読む"菜の花ちらし"
2010年2月15日

shoyo01.gif 皆様、どうもご無沙汰しております。 私事でこの1月いっぱいまで忙しくしておりましたので、更新することが出来ませんでした。

 しかし、これからは心機一転、再び食と精進料理の世界についてご紹介していきたいと思います。

 再開第一発目の今回は、そろそろ旬が終わりそうだと言うことで、冬野菜をふんだんに使った料理をご紹介したいと思います。

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【 レシピ 】 <2人分>
・カブ・・・中2個

<タネ>
・山芋・・・30g
・ブロッコリー・・・30g
・自然塩・・・ひとつまみ
・片栗粉・・・小さじ1

<茹でダシ>
昆布だし・・・300g
・日本酒・・・大さじ2
・塩・・・小さじ2

<カリフラワーのソース>
・カリフラワー・・・50g
・使用済みの茹でダシ・・・50g
・本みりん・・・小さじ1
・薄口醤油・・・小さじ1
・水溶き片栗粉・・・大さじ1 (水:片栗粉=小さじ1・1/2 : 小さじ1・1/2)

続きを読む"冬野菜のカブ詰め蒸し"
2009年11月 1日

ff200901.jpg 昨年の同じ時期にもご紹介いたしましたが、今年も行って参りました 【 ひろしまフードフェスティバル2009 】 。 先日の10月24~25日の2日間、広島城周辺の会場で行われたこのイベント、昨年にも増して多くの人々が来場していました。 今年のテーマは " ひろしまの旬を丸ごと食べつくし 食で笑い、食で学ぶ二日間 " ということでしたが、ひろしま以外の食文化も多く見受けられたので、とにかく食べて "食" に関心を持ってもらい、"食育" を充実させることが目的だったのでしょう。

続きを読む"コラム(9) 食育"
2009年10月15日

shoyo01.gif " 秋ナスは嫁に食わすな " という言葉がありますが、この言葉の解釈には代表的なものに (1)嫁いびりをする姑の心境 (2)嫁の体を案じたもの の2つがあると言われています。 (1)は、秋ナスが美味しいので、嫁にはやらないと言うことですし、(2)は食べ過ぎると体が冷えるので嫁の体を案ずるということです。

 語源としては、(1)が有力らしいのですが、"言葉" というものは時代とともに変化するというのが言語学の基本ですので、まぁ、どちらも時代を反映している言葉ではあるのでしょう。

 そんな、秋ナスですが、今回は旬のカブと合わせて、超シンプルな料理にしてみました。

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【 レシピ 】 <2人分>
・カブ・・・1個
・秋ナス・・・1本

・ごま油・・・大さじ1

<合わせだし汁>
・精進だし (昆布・乾燥椎茸)・・・1カップ
・酒・・・大さじ2
・本みりん・・・大さじ1
・濃口醤油・・・小さじ2

続きを読む"カブと秋ナスの焼き浸し"
生活そのものが修行であるとする曹洞宗の大本山永平寺では、修行僧が料理を作ります。 料理を作ることも、食べることも、坐禅や掃除と同様に仏道修行そのものなのです。 その永平寺で本場の精進料理と出会った吉村昇洋が、分かりやすく且ついい感じに、精進料理とその背景を紹介していきます。 見やすく分かりやすいレシピ付き! 更新は毎月1日と15日の2回です。
吉村昇洋
広島県内の曹洞宗寺院副住職。 1977年3月生まれ。駒沢大学大学院仏教学専攻修士課程修了後、学問の世界から飛び出して実践の場を求め、曹洞宗大本山永平寺にて2年2ヶ月間の修行生活を送り、現在に至る。