A.私はベジダリアンではありません。
お坊さんと言うと、不殺生戒という戒を由来として、肉食をせず、精進料理や、質素な菜食をするものだ、というイメージがあるかと思います。実際、道場などで修行中のお坊さんの食事は精進料理で、動物性のものは、ダシを含めて一切口にしません。
しかし、お坊さんがみんなベジタリアン、ということではありません。修行をしているお坊さんも、道場を出れば、肉・魚を食べる、と聞きますし、かく言う私も、ベジタリアンではなく、お肉もお魚もいただきます。
と、こんな事書きますと、坊さんも堕落したもんだ、と思われる方もおられるかもしれません。しかし、私たちは動物であれ植物であれ、他の生き物の命を食べなければ生きていけないのが現実です。お釈迦様も、托鉢でいただいたものは肉であれ、全ていただかれたそうですし、亡くなられる前に豚肉を食べてお腹を壊したという説もあります。(キノコにあたった説もあり)
ならば、「食べる」と言う行為の上で大切になってくるのは、動物だからダメ、植物だから良い、と考える事よりも、食べると言う事、命をいただくと言う事の意味を見つめ、いろんな命の支えられて私の命はあるのだ、という感謝の気持ちを持って食事をするということではないでしょうか。
その事が、命を粗末にしない、という仏教の教えにも繋がってくると、私は思います。