【6/17】20周年イヤーの「お寺の音楽会 誰そ彼」にフェルナンド・カブサッキが出演!

お寺の音楽会 誰そ彼(たそがれ) 主催の遠藤卓也です。

この彼岸寺が始まった2003年に、松本紹圭さんや仲間たちとやり始めた「お寺の音楽会 誰そ彼」が今年20周年を迎えました。ここしばらくコロナなどで休んでいたところを、昨年6月にギタリストの笹久保伸さんをゲストに迎えて33回目として再開しました。

今年は20周年だし何かやろう……と漠然と思っていたところに、箏の演奏家の今西紅雪さんからメールをいただいて、なんとフェルナンド・カブサッキさんと一緒にライブをしてくださることになりました。

カブサッキさんと言えば、”アルゼンチン音響派“として名高いギタリスト。僕は2002年によみうりランドで行なわれたフェスティバルで、アルゼンチンのシンガー、ファナ・モリーナさんと、こちらもアルゼンチン音響派のアーティスト、アレハンドロ・フラノフさんと3人での演奏が素晴らしかったことを記憶していました。

それからまさか21年後に、主催するイベントにお招きできるとは、光栄としか言いようがないです。すぐに今西さんとお会いして、急遽開催の運びとなりました。

お寺のたそがれ時に、今西さんの箏とカブサッキさんのギターのセッションなんて、良い時間が流れるに決まっています。とても楽しみです。

彼岸寺読者の皆さんにも、ぜひお越しいただきたいです。僕らの活動の原点ともいえる音楽会「誰そ彼」へ是非!!


■お寺の音楽会 誰そ彼 Vol.34 – Fernando Kabusacki Japan Tour 2023

東京・神谷町にある光明寺で開催している音楽会「誰そ彼」34回目は、”アルゼンチン音響派”として名高いギタリスト、フェルナンド・カブサッキさんと、箏の今西紅雪さんによるセッションをお届けします!

その他にも、邦楽選曲家 Kaede Adachi さんによるDJや、お坊さんのお経など、お寺の音楽会ならではのゆっくりとした時間を過ごしていただけます。

初夏のお寺のたそがれ時を、ぜひご一緒に楽しみましょう!

日時:2023年6月17日 (土) 17:00 open / 18:00 live start
場所:梅上山 光明寺(港区虎ノ門3丁目25−1)
出演:フェルナンド・カブサッキ(Guitar)、今西紅雪(箏)
 お経、邦楽選曲家 Kaede AdachiによるDJなども予定
PA: Fly Sound
参加費:3,000円(当日 3,500円)
※ 同伴者のいる中学生以下は無料
※ テラス部分は、飲食物の持ち込み可(本堂内は飲食禁止です)
予約方法:Peatixページよりお申し込み
https://tasogare34.peatix.com

【出演者プロフィール】
Fernando Kabusacki フェルナンド・カブサッキ (ギター)

1965年、アルゼンチン・ロサリオ生まれ。ブエノスアイレス在住。5才のときに手にした2弦ギターがきっかけでギターを始める。1988 年に渡英してロバート・フリップ(キング・クリムゾン)のギター・クラフト・コースに参加。リーグ・オブ・クラフティ・ギタリスツ(LCG)の一員として度々フリップの世界ツアーに帯同する。1991年より、ブエノスアイレスのフィルム・アーカイヴと共同で、無声映画のサウンドトラックを即興演奏する不定形のプロジェクト、ナショナル・フィルム・チェンバー・オーケストラを立ち上げる。1992年には、LCGの主要メンバーだったアルゼンチン出身のエルナン・ヌニェスらと共に、ベルリンでロス・ガウチョス・アレマネス(LGA)を結成し、今に至るまで断続的に活動を継続。1995年から数年の間、フォルクローレ・シンガー、リリアナ・エレーロのバンドでギタリストをつとめる。 1998年には初のソロ・アルバム『Houses I』を発表。この前後からフェルナンド・サマレア、マリア・ガブリエラ・エプメール、サンチャゴ・ヴァスケス、アレハンドロ・フラノフ、マリア・エヴァ・アルビストゥール、フアナ・モリーナ、アクセル・クリヒエールらと頻繁に共演を重ね、お互いの作品に参加するようになる。

2000年にセカンド・アルバム『The Planet… and its beings』を発表。この作品には、エルメート・パスコアル、チャーリー・ガルシアやモノ・フォンタナも参加。2002年、フアナ・モリーナのサポート・ギタリストとして初来日。関連作品も次々に紹介され、「アルゼンチン音響派」の最重要人物として一躍注目を集める。これをきっかけに、山本精一や勝井祐二をはじめ、日本の様々なアーティストとの交流を深め、即興セッションを中心に多くの共演とリリースを重ねる。長短編映画やアニメーションのための作曲も多数。2011年にソロ第7作『LUCK』を日本盤発売。以降、精力的に来日を重ね(2013年、14年、16年、17年、2020年)、毎回多くの日本人アーティストとステージを共にしている。2023年、『The Champion』(2014年)以来となるおよそ8年半ぶりの新作『Deeper Man』がCDリリース。

http://kabusacki.blogspot.com


今西紅雪 Kohsetsu Imanishi (箏)

4歳より箏とピアノを始め、ロンドン大学大学院留学中に箏とエレクトロニクスを用いたパフォーマンスを始める。英国を代表するクリエイティブ集団 TOMATOのアルバム(Beat Records)等に参加後帰国。「茶寮YMO」として坂本龍一氏や桑原茂一氏のCLUBKINGのイベント、電子音楽レーベル涼音堂茶舗のイベント等に出演、楽曲提供する。

自身の企画『SOUND QUEST』では 演奏空間と音の関係性、現代ならではの箏の可能性を追求する試みを続け、垣根のない音楽人生を志すと共に国内外のあらゆる楽器、非楽器、電子音楽、ダンス、美術、映画や企業とのコラボレーションも多数。箏奏者としては異例のSonar Sound TokyoやJAZZ AUDITORIA(2018年コンペティション部門優勝)、Jazz Artせんがわ、Camp Off-Tone(レジデント)等、音楽・アートフェスティバルへ出演する等幅広い活動を展開する。

先鋭的な活動の他、伊勢神宮はじめ寺社での奉納演奏や和楽器演奏集団での学校公演、海外アーティストとの共演や大使館、海外文化施設でのコンサート、「日本財団 いろはにほんプロジェクト」による文化財保護を目的とした活動に従事するなど、日本の伝統文化の魅力を国内外に発信する活動にも力を注いでいる。2017年にはフランス4都市で国立劇場二ヶ所を含む『庭師の夢』公演を行い大きな反響を獲得した(国際交流基金助成プログラム)。

2017年Jazztronik野崎良太氏のレーベルmusilogueよファーストアルバム『秘色の雨』をリリース。複数のユニットでのオリジナル楽曲の他、藤枝守、薮田翔一等の現代音楽作品、委嘱作の演奏に取り組む他、Peter Evans、石川高とのトリオなどフリージャズ・即興、アンビエント・ミュージックの領域でのライブも多数行っており、JAZZ TOKYO等専門誌への掲載と共に伝統の上に立つ革新性としなやかな音楽的センスが注目を集める。

独自奏法を駆使し、間を捉え描くように一面の箏から紡ぎ出される豊かで静謐な響きは聴き手に新鮮な体験をもたらす。
フェルナンド・カブサッキ氏とは2013年京都での共演を機に、自身の企画コンサートへのゲストに迎えるなど交流を続け、今回は9年ぶり初のデュオでの共演となる。

https://linktr.ee/kohsetsu


Kaede Adachi

邦楽選曲家。
日本の古典音楽とその派生を愛する選曲家。尺八楽をルーツに持ちつつ、リスニングスタイルのDJに多大な影響を受け自身も選曲活動を開始。ノイズ/アヴァンギャルドや電子音楽のフィールドに居場所を見つけ、マイペースに活動中。

レコードの山だけでは捉えきれない、日本音楽の底知れなさにクラクラしながら研究の日々。高円寺Knockにて、邦楽を聴きまくる自主企画『三々五々』をスタート。

2003年より東京・光明寺にて「お寺の音楽会 誰そ彼」を主催。地域に根ざしたお寺の ”場づくり” に大きな可能性を感じ、2012年に仲間たちと「未来の住職塾」を立ち上げる。全国に広がる受講生のネットワークを活かし、各地のお寺さんを訪ねて事例調査・執筆・講演等を行ない、時にお寺の音を録音する。現在、最も力を入れているのは音にフォーカスした新しい巡礼の形「音の巡礼」プロジェクトと、Podcast番組「Temple Morning Radio」の編集・配信。著書『お寺という場のつくりかた(学芸出版社)』、『みんなに喜ばれるお寺33実践集:これからの寺院コンセプト(興山舎)』。