「仏像オタクニスト」のSALLiAさんからご著書についてのご紹介を寄稿いただきました。最後には書籍の読者プレゼントもありますので、皆さまご一読並びにご応募をよろしくお願いいたします!
・「仏像オタクニスト」ってなに?
皆様、初めまして。「仏像オタクニスト」という肩書で活動させていただいておりますSALLiA(サリア)です。
私が「仏像オタクニスト」として活動を始めたのは2018年から。
「仏像オタクニスト」という言葉は私が考えた造語です。「仏像のように仏の教えを体現し、私がかつてそうしてもらったように、命に寄り添う活動を目指す」という意味での「仏像」と、「オタクの中のスペシャリスト」という意味が込められています。
どんな活動なのかと一言で言うなれば、「仏教」や「仏像」を「自分で自分を救うためのツール」として、一般側の視点で発信するというものです。
「ツール」と言ってしまうと語弊があるかもしれませんが、「頼る」でもなく「依存」するでもなく、ただ「自分自身を拠り所」にする。お釈迦さまの言葉を借りれば「自灯明」という言葉になるでしょうか。そうして自分自身に明かりを灯すことで、見知らぬ誰かの道しるべになれるかもしれない。
「仏像オタクニスト」という職業を通して、そんな生き方を伝えてゆけたらと思っています。
・「仏像オタクニスト」が生まれた物語。初著「生きるのが苦しいなら〜仏像と生きた3285日〜。」
私は幼少期から、いじめ、家庭内の不和、不登校、進学校での挫折体験、強姦未遂、失声症など、様々な「生きづらさ」を抱えて生きてきました。
そんな私が、「仏像」という存在と出会ったのは20歳の頃でした。その時の私は、血の繋がった父からの言葉の暴力と裏切りに傷つき、一種の「人間アレルギー」状態になっていたのです。その時たまたま、ラジオから流れてきた「仏像」という言葉と「会えば人生が変わる」という言葉。
自分の心が反応するのが分かり、居ても立っても居られず、すぐに本屋へ行き、仏像の本を手に取りました。
するととあるページで手が止まり、その直後、自分が泣いているということに気づいたのです。そのページの仏さまは、京都の三十三間堂にいらっしゃる千体千手観音像でした。
「この世に、まだこんな美しい存在があったなんて。」
それからというもの、私が生きる希望を失い、命を断ってしまいたいと思うような時でも、いつも仏さまという存在が私をこの世界に引き戻してくれました。
そして、ずっとどうしたら「生きる苦しみ」というものを乗り越えることができるのか…それが人生の命題でもあった私にとって、大きなきっかけがやってきます。
私は、元々歌って作って踊るというスタイルで活動している「音楽アーティスト」なのですが、USEN1位を獲得した翌年に起きた足の事故です。
ある日突然、立つことも足に力を入れることも出来なくなり、病院では治るかどうか分からないという宣告を受けました。絶望と自由の利かない体を味わった果てに、私はこう思いました。
「心ひとつで幸せになれる方法が絶対にあるはずだ」と。
そしてその時出逢ったのがお釈迦さまの「拠り所は自分である(自灯明)」という言葉と「一切皆苦」でした。生きるのが苦しいのは当たり前だと言ってもらえたことに救われた気持ちになり、そして「自分の救済者は自分自身である(ダンマパダ・160)」という言葉に「苦しい今」を変えていくための力をいただきました。
「心だけは自由であり、心の認識が目の前の出来事を決定づけている」
そのことに気づき、「自分で自分を救うための」方法論として、私は「仏教」の勉強を始めました。
それから、リハビリにも精力的に取り組み、現在も多少の後遺症は残るものの、足は奇跡的に回復し、今まで通り、私は自分の足で立って、歩いて、歌って、踊って、走ることができるようになりました。
この経験から、私は仏さま、そして仏教の教えとの出逢いによって救われた思いがしました。そして、私も仏さまのように、見知らぬ誰かの道しるべとなることができたら……と考えるようになり、そこから生まれたのが「仏像オタクニスト」という活動であり、「生き方」でした。
・仏像オタクニスト的、仏教&仏像のススメ。
そして「仏像」の持つ魅力の最も奥深い部分が、「自分の心の状態に呼応した姿で、私たちの目の前に存在している」という部分だと常々感じていました。
例えば音楽でも、人によって歌詞の解釈が変わるように、仏像の顔や姿形に対して「これは怒っている顔だ」「いやいやこれは憂いている顔だ」などの、自分の中から湧き出る感想が変わるのです。
過去にお会いした仏像でも、数年後また会うと、違った姿に映る。それは自分の心の状態が変わっているからなのかもしれない。
そう感じていたことをきっかけにして、「自分の心と向き合うツール」としての「仏像」の姿を本にしたい!と思い、生まれたのが「アラサー女子、悟りのススメ。」という本です。
この本は、私がアラサーということもあるのはもちろんですが、「仏教」や「仏像」が今の世の中で起こっている生きづらさを現実的に乗り越えていく方法として成立することを打ち出すために書いた一冊。マウンティングや婚活疲れ、仕事と結婚のどちらを選ぶか、という今の時代感を反映した形ではありますが、根本の人間としての苦しみは変わりません。
承認欲求や、加工疲れ、母としてのあり方を悩んだり、アラサーはまだ、若くもなく年でもない。そんな微妙な年齢だからこそ、悩める部分がある。その22の生きづらさを、実在する仏像さんたちを通して、そして仏の教えを通して、時にはバッサリ斬ってもらったり、寄り添ってもらったり、共感してもらったり…。
自分の中にこそ、それを「乗り越える術」を見出すことができる。仏教や仏像はそのためのヒントをいつだって提示してくれる。向き合えば向き合うほど、無限の可能性を感じてしまう…。そんな仏像オタクニスト的、仏教と仏像のススメです。
SALLiA
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