「ビットコインのエネルギー消費」

インターネットから失礼致します。お!と思ったBBCの記事。共有せずにはおれず和訳してみました。

「ビットコインの膨大なエネルギー消費がバブルを崩壊させる可能性」 
原題と参照元 How Bitcoin’s vast energy use could burst its bubble
https://www.bbc.com/news/science-environment-56215787?fbclid=IwAR2K5utCqGNAWq13Ihcb5u_H3OOJE6ibt3w9SBUAh-6LFsB1QLpGuC-XatI

暗号通貨、ブロックチェーン、その仕組み自体は古くは血脈にも見られるように目新しいものではないように思われます。Facebook、Amazon、Youtube、Clubhouse、Google、などなど巨大なサービスには常に同様の問題があるのではと察します。が、ホントにお!と思った勢い、だけで。ビットコインやテクノロジー自体を否定肯定したいわけではないことを強調し申し添えておきます。全く無知な分野に誤解誤訳も多々かと。ご指摘ご指導頂ければ幸甚です。

願わくはこれを奇貨とし より平和な布施経済が志向されんことを


以下、記事より和訳(太字、()など訳者編)



「ビットコインの膨大なエネルギー消費がバブルを崩壊させる可能性」
環境特派員Justin Rowlatt氏の記事

ビットコイン長者の話は誰もが聞いたことがあり、イーロン・マスク氏の話題も記憶に新しいでしょう。

彼の電気自動車会社テスラは、2月上旬に15億ドル(10億ポンド)相当の暗号通貨(仮想通貨、Cryptocurrency)を購入した後、9億ドル(6億4600万ポンド)以上の計算上の利益を上げました。

その注目度の高さから、1ビットコインの価格は5万8000ドル以上に押し上げられています。しかし、史上最高値を記録したのはデジタル資産の価格だけではありません。エネルギー消費量もそうなのです。

暗号通貨の環境負荷が明らかになるにつれ、マスク氏には反発が出てきました。

またJanet Yellen米財務長官を含む、一連の著名な評論家がデジタル通貨を非難するきっかけにもなりました。

バイデン大統領のトップ経済顧問は、ビットコインを 「取引を行うには極めて非効率的な方法」と評し「これらの取引の処理に消費されるエネルギー量は驚異的だ」と述べました。

ーベントレーの購入からすべてを失うまで(関連英文記事1
ービットコインはテスラの支援後、新高値更新を継続(関連英文記事2
ービットコインが5万ドルの新記録を更新(関連英文記事3

ビットコインがどのくらいのエネルギーを消費するのか、正確には不明です。暗号通貨はその設計上(正確なエネルギー消費量を)追跡することが困難だからです。しかし(マイニングと呼ばれる)ビットコインの「採掘」は非常にエネルギーを消費するビジネスであることは間違いないでしょう。

> 「原文では図表」ビットコインが消費する電力量はオランダと同程度

ケンブリッジ大学オルタナティブ・ファイナンス・センター(CCAF)は、急成長している暗号通貨のビジネスを研究しています。

それによると、ビットコインの総エネルギー消費量は40~445テラワット時(TWh)の間のどこかであり、中央推定では毎時、約130テラワットとなっています。

イギリスの電力消費量は年間300TWh強で、アルゼンチンはCCAFチームが最も低く見積もったビットコインの電力消費量の推測値と同程度の電力を使用しています。

そして、ビットコインの採掘者が使用している電力は、圧倒的に汚染源(いわゆる持続可能なエネルギー源でないもの)から来ています。

チームが、世界中の採掘者(ビットコインネットワークを管理する人々)のエネルギー使用量を調査したところ、その約3分の2が化石燃料に由来するエネルギーを使用していることがわかりました。

コンピュータの膨大な演算能力(それゆえのエネルギー消費量)は、暗号通貨を支えるブロックチェーン技術の設計思想の基本として組み込まれており、この技術は、コンピュータの広大な分散型ネットワークに依存しています。

> 「原文ではデータセンターのイメージ画像」ビットコインのエネルギー消費量は、世界のデータセンターで使用されている量の半分以上である

これらの分散型ネットワークは、いわゆるビットコインの「採掘者」と呼ばれ、新しいビットコインの作成を可能にするだけでなく、ビットコインで行われたすべての取引を独自に検証し、記録しています。

実際にビットコインはこの記録を正確に維持するために採掘者が得る報酬になっています。

シカゴ大学の経済学教授でCCAFチームの研究員でもあるGina Pieters氏は、10分おきに宝くじが発売されているようなものだと説明しています。

世界中のデータ処理センターは、この取引記録を暗号通貨のシステムに受け入れられる形式に変換し、提供するために競争することになります。そのデータ処理は乱数の推測も必要です。最初に正しい取引記録と数字を提供できた者が「採掘」に成功し、これがブロックチェーンの次のブロックとなるのです。

> 「原文では図表」ビットコインの電力消費量の推定値

現時点では採掘者は約5万ドルの価値があるとされるビットコイン量の報酬があります。「10分おきの宝くじ」が終わるとすぐに新しい番号が生成され、全体のプロセスが再び開始されます。

Pieters教授によると、価格が高いほど、より多くの採掘者がこのゲームに参加したがります。

「より高い報酬を得る。これを強いインセンティブとして、この乱数を当てるために採掘者はより強力なコンピュータを導入していくことを促され、これがエネルギー消費量の増加につながるのです」とGina Pieters教授は語ります。

そしてビットコインのエネルギー消費量の増加を後押ししているもう一つの要因があります。

ビットコインのソフトウェアは、パズルが解ける(乱数を当てる)までに常に10分かかるようにしているので、採掘者の数が増えるほどパズルは難しくなり、より多くのコンピュータの演算能力を投入する必要があります。

つまりビットコインはコンピュータの演算能力の向上を促すように設計されていると言えるのです。

そこには、ブロックチェーンを維持するために競争するコンピュータが増えれば増えるほどシステムはより安全になる、という思想があります。通貨を不当に採掘しようとする者は、少なくとも他の採掘者と同じくらいの計算能力を制御し、操作しなければならないからです。

これが意味するところはビットコインの価値が上がるにつれて、ビットコインの採掘と管理に費やされる演算能力、つまり消費されるエネルギーが必然的に増加するということです。

私たちは採掘者が通貨を作るためにどれだけの労力を費やしているかを追跡することができます。

採掘者は現在、1秒間に160,000,000,000,000,000,000回(原文では160Quintillion、1Quintillionは百京、10の18乗らしい。。。)の計算を行っていると言われています。

そして、この膨大に費やされるコンピュータの演算能力こそが、暗号通貨のアキレス腱だと「Digiconomist」ウェブサイトの創設者であり、ビットコインの専門家であるAlex de Vries氏は言います。

> 「原文ではイメージ画像」ビットコインの計算に必要なエネルギーの大部分は化石燃料から来ている

システムを稼働させ続けるために必要な何百万兆もの計算は、実際には何の役にも立っていません。

Alex de Vries氏は言います。
「これらの計算は他の目的には何の役にも立っていません。直ちに廃棄される計算結果。現在、私たちはこれらの計算を行うために大量のエネルギーを使用していますが、その大部分は化石エネルギーに由来しているのです。」

暗号通貨が必要とする膨大なコンピュータの処理能力が、ビットコインの規模拡大も本質的に困難にしていると氏は主張しています。

「もしビットコインが世界的な基軸通貨として採用された場合、ビットコインの価格はおそらく数百万ドルに達し、それを採掘、管理する者はその電気代としてアメリカの連邦予算全体よりも多くのお金を使うはめになるだろう」
と同氏は推測します。
「世界のエネルギー生産量を今の2倍にすればいいだけなんだけどね、ビットコインだけのために」
と微笑みながら。

ビットコインのシステムが処理できる取引の数は、1秒間に約5回に制限されており、これでは有用な通貨にはならないとも彼は主張しています。

> 「原文では図表」2016年以来 上昇するビットコインのグラフィック(USドルとの比較)

そして、この見解は、金融や経済学の多くの著名人にも支持されています。

成功している通貨の2つの本質的な特徴は、交換手段として効率的であることと、安定した価値の貯蔵方法であることだと、ハーバード大学の経済学教授であり、国際通貨基金(IMF)の元チーフエコノミストであるKen Rogoff氏は言います。

氏によるとビットコインはそのどちらでもありません。

「ビットコインは合法的な経済(legal economy、実体経済?)ではあまり使われていないというのが実情です。確かにある富豪が別の富豪と価値を取引することはあるかもしれませんが、それは最終的な「使途」ではないでしょう。その「使途」なしに、(通貨の)長期的な未来はありません。」

彼は「ビットコインはほぼ投機のための手段としてのみ存在している」と言っているのです。

なるほど。そこで私が知りたいのは「バブルは崩壊するのか」ということです。

「私はそう思います」

Ken Rogoff教授は尋ねる私を見つめ応えました。

「しかし、いつとは言えない」


和訳以上


以上、Justin Rowlatt氏による記事の拙訳でした。氏のTwitterはこちらです
https://twitter.com/BBCJustinR


以下、星覚のあとがき


昨日、ある科学者の方に私の書いた文章を分析してもらう機会がありました。彼女によると分析結果として主張・怒りの赤色が出ていたとのこと!

15年ほど前からできるかぎり基軸通貨を扱わないよう生活してきました。できる限り使わないけれど、いざ使わざるをえない時には最小限を感謝して使い、あとは自然に還すようにする。それは円やドル、ユーロなどのお金だけでなく、暗号通貨、マイル、ポイント、SNS等のフォロワー数、ページビュー、Youtubeの視聴回数、ダウンロード数などインターネットでやりとりされる情報、パソコンやスマホのスペックなど同じような性質を持つものも同様にです。最近では人のスペックなんて言葉まで耳にします。

その理由を言葉にしようとすると難しい。

それを扱うことで出会える、より速く、より多く、より便利に、よりお得に、、、の世界は心踊る一面もたしかにありますが、それらに夢中になるあまり、今、そこにある命そのものを、私はよく見失ってしまうから、とでも言えましょうか。

暗号通貨だけでなく、益々普及目覚ましいインターネットに深く携わる人たちもまた、気持ちよく生きることができるように願うばかりです。「デジタル庁」ができるとしたら、そこはデジタルを最小限に使って目的を果たし、あとは自然に還すことを目指すようになればいいなぁなどと妄想しながら。

問題をアイウエオで表現しようとすると難しいけれども解決策、実践方法はいたってシンプルに思えます。布施もその一つでしょう。ここでいう布施とは「お坊さんに葬儀の時に渡すお金」のことではなく四摂法にあるような手段としての布施です。シンプルだけど時間がかかる。

お布施経済とかいって過去に表現を試みたことはあったのですが、まずは自分自身がそれを高度に実践し、現在の基軸通貨(やそれに似た仕組みを持つシステム)から適当な距離感を保つ方法を身体的に府に落とすことを優先させ、主にネットを通じての表現は控えめにしてきました。

しかし特にここ1年で世界の状況が大きく変わり、同時に身の周りの状況も変化して少しずつ準備が整ってきたと感じます。

お坊さんだけでなく、調べて、書いて、表現することを生業としているまわりの身近な人がお手伝いをしてくれそうな機運が整ってきたこと、また私自身もどんどん、子供のような状態というのでしょうか、に近づいて、本質をある程度踏み外さずに表現できるだけの好い躰力に変化していそうなことも理由の一つです。

先週小学生男子に「怒りはあってもいいんだよ、変化を生み出す大切な、強力なエネルギーだからね。それを上手に使えるようになろう!」などと偉そう説教を垂れてしまったばかりで。。。恥ずかしながら、まずは自分自身の主張、怒りを上手にコントロールすることから!

この記事が少しは手前の善行につながるきっかけとなるよう努力します。好い日々を。。。

祈諸縁吉慶


令和三年如月末日 星覚九拝

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雲水