ブッダハイクvol.1 私がなりたいお坊さん像 戸井出琉さん

会いたいお坊さんに会う企画、ブッダハイク。企画構想して早3ヶ月……
なかなか、気軽に会いに行ける状況でもない。うーーん。あっオンラインでも会える。オンラインでブッダハイクだ。仏陀は行く。今回はその第一弾。

日蓮宗 僧侶 戸井出琉(とい すいりゅう)さんに、ブッダハイク。

「ボクの会社の先輩で、早期退職して僧侶になった面白い人がいるよ。」

友人に紹介してもらい栃木に会いに行ったのは、たしか去年の11月のことだったと思う。それから、オンラインで話したり、メールでやりとりしたりして仲良くさせてもらっている。いや、一方的な愛かもしれない。

戸井さんの魅力は、素朴。ついつい派手になってしまうボクには、戸井さんの素朴さは魅力なのだ。

「良いことも悪いことも含め、好い一日だったなぁと思えます。」

ボクは戸井さんのこの言葉が大好きなのだ。そんな素朴にうつる戸井さんだけど、某有名広告代理店の営業局長まで勤められていた人物だと知り、それもまたびっくり。

「仕事も一生懸命やりました。それは、もう楽しかった。でも、それは昔のこと。今は一切の経済活動から身を引いています。」

過去の栄光や名誉に引きずられてしまうのが、世の常。戸井さんにはそれがない。潔く手放している。なぜ、戸井さんは仏の道を歩むことになったのか。それも、とてもシンプル。

「働いている時は、仏教には興味はありませんでした。歳を重ねるに連れて、次の人生を考えるようになりました。そこで浮かんだのが僧侶になるということでした。それを決めてからは、出勤する前に、お寺で勤行し、仏教の勉強に没頭しました。」

同僚で僧侶の方がいて、その繋がりで得度された戸井さん。退職後は、故郷の栃木県に移り住み、アトリエ琉遊舎(https://www.ryuyusha.com/)の主だ。これがいわゆる自坊なのだ。

「アトリエ??僧侶なのに??お寺じゃないの?」

でも、確かに名刺にもそう書かれている。ボクも最初、これを見た時は意味が分からなかった。でも、このアトリエこそが戸井さんの思想や想いが詰まっているのだ。ちょっと覗いてみようと思う。

見た目はモダン!戸井さんが、信頼する大工さんの創造性の塊だ。玄関を開けると、そこはまるで図書館、、、いや、カフェ?えっ仏壇もある・・・なんだここは。

「いつでも誰にでもオープンであること。お茶を飲みに来る人もいれば、自習室代わりに使う人もいます。」

ここの場は、いつも開かれている。ここでは、戸井さんが主役ではない。確かに、居酒屋の会や、映画会などが行われている。でも、これは戸井さんがやろうって声をかけているわけではなく、自ずと集う人たちから生まれたものなのだ。

ついつい、自分が引っ張らないととか、自分の力でとか思いがちだなと自分を振り返る。戸井さんがいうように、場は開かれていて、そこに集った人たちが主役というのは、頭ではとてもよく分かる。持続可能なあり方だし。でも、でも、やっぱり自分が場を作っているんだ、場の主人公は自分だって思いがち・・・

戸井さんの好きなところは、行動で佇まいで示しているところなんだ。それも、軽やかに。いつも主役はそこに集う人。簡単なようで難しいことをさらっとしている。

「最初は怪しまれましたよ。ちゃんとした日蓮宗の僧侶だと伝えるとびっくりされましたが、今では訪れる方々も増えました。」

いつの間にか、戸井さんを慕う人がそこに集まっている。頼まれごとは断らない戸井さん。話しやすい戸井さん。彼の人柄に惹かれていく。

今では、頼まれて法要をすることもあるそうだ。それもとても丁寧。その方とじっくり話、その方に合った法要を執り行う。いつでも、主役は手を合わすあなたなんだ。

あっ、これってボクがなりたい僧侶の姿だ。初めて会った時から、ボクは感じていたんだ。

「あなただから、お願いするわ。」

戸井さんのような僧侶でボクはありたい。

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三重県 伊賀市 浄土真宗 高田派 大仙寺 衆徒/NPO WAKUTOKI副代表 横浜国立大学卒業後、国際協力、11年間の小学校教諭の道を経て現在に至る。「人生楽々」主夫をしながら、慣れない寺の作務を楽しんでいます。娘の三つ編みに悪戦苦闘・・・