落語の起源は仏教のお説教? おてら+らくご=おてらくご!

皆さん、落語はお好きですか? 近年、NHK朝の連続テレビ小説「ちりとてちん」あたりから落語ブームが続いていますが、落語の起源は仏教のお説教ってご存じでしょうか? そんな「お寺と落語」について、もってこいの本があります。その名も「おてら」+「らくご」=『おてらくご』! もう面白くてワクワクしてきませんか?

多方面でご活躍の相愛大学教授、釈徹宗先生による『おてらくご』が再版(第3版、初版は2010年9月)されたということを聞き、遅ればせながらネット注文してみました。届いた本は第2版でしたが(笑)、面白くて一気に読んでしまいました。

ちなみに、釈先生はNHK『落語でブッダ 〜落語がわかる 仏教が楽しくなる』でもナビゲーターをされていました。よほど落語がお好きなんですね!

▼ 落語でブッダ 〜落語がわかる 仏教が楽しくなる(趣味Do楽テキスト)
https://www.nhk-book.co.jp/doraku/201312_mon.html

さて本書では、お説教の系譜をたどり、やがて落語へ展開したことが順を追って説明されます。お説教が落語をはじめとする芸能へ与えた影響をおさえることによって、日本仏教と日本芸能の奥深さが理解できます。そして落語のもつ高い宗教性が感じられるようになると、「落語の中の浄土真宗」がありありと浮かび上がってくるという、見事な構成となっています。『宗論』『お文さん』など有名な落語の演目が、これまで以上にリアルに感じられるようになること請け合いです。

以上の解説が約90ページありますが、実はその後に約60ページもの大容量オマケが付いています! 『お文さん』が現代版絵草紙(えぞうし・江戸時代に作られた女性や子供向きの絵入りの小説)としてイラストレーター中川学さんのポップな絵とともに楽しめます。次に漫画の「はじめてのお寺DE落語会」レポート、さらには特別付録CDの文字起こしまで掲載されているという豪華さ。その特別付録CDの音源も大変貴重です。

<特別付録CD>
1. 節談説教『円融至徳の嘉号』 藤野宗城(ふじの・しゅうじょう)師
2. 落語『寿限無』 柳家さん喬(やなぎや・さんきょう)師
3. 落語『お文さん』 笑福亭松喬(しょうふくてい・しょきょう)師

結局何が言いたいかというと、すごくお買い得!ということです。釈先生の解説だけでも有り難いのに、豪華すぎるオマケで十二分に楽しめます。本体価格1,800円以上の価値があること間違いなし、いや2倍・3倍の付加価値があります! ぜひ手に取ってご覧ください、聴いてください。そして生の落語やお説教を聴きに寄席(落語会)やお寺に足を運んでみてくださいね。

(桂浄薫)

桂浄薫

1977年、奈良県天理市・善福寺の次男として誕生。ソニーを退職後、2007年に僧侶となる。2015年、善福寺第33世に晋山し、和文のお経をオススメ。2014年から、おてらおやつクラブ事務局長を務め、お寺の社会福祉活動にコミット。1男2女1猫の子育てに励む。趣味はランニングと奈良マラソン。音痴と滑舌が課題。