A. あることはあります、が…
まさに今、受験シーズンですねー。それで、受験によいお守り、とのことですが、やはり一番最初に浮かぶのは、学問の神とされる菅原道真が祀られる、京都の北野天満宮や福岡の太宰府天満宮ではないでしょうか。しかしこれは神社ですので、お寺で言うと、京都の東山に即成院というお寺があり、ここは那須与一の縁のお寺らしく、那須与一と言えば弓の名手、つまり的に当てる名手ということから、願いが的にあたると言う事で、合格を願いにこられる人が多いそうです。
他には?と言われると、ちょっと悩みます。なんせ、お寺はたくさんありますし、皆さんお住まいの地域も違いますし。で、いろいろ探してたら、こんなサイトを見つけました。このサイトの「学業成就・受験合格」のところをクリックすると、いくつかヒットするお寺があります。あとは、以前紹介したような、浄土真宗以外の大きなお寺さんに行かれても、合格祈願・学業成就の祈願はできますし、お守りもあることでしょう。
しかし、仏様にお参りすることは、自分の願望・欲望を叶えるためにする物ではありません。そもそも仏教は、自己の欲望や煩悩をなくしていきましょう、というのが?教えの基本です。ですから、本来的に仏様はこちらの願いを何でも叶えてくれる神さまとは違うわけです。
じゃあ、お寺にお参りすることや、お寺のお守りを持つことは意味がないのかと言われますと、そうでもありません。
お守りは、魔を退ける効果のあるものと考えられます。一般的に魔とは、災悪や不幸というような、外部から来るものと考えられますが、仏教にとっての魔とは、私の内に潜む煩悩です。ですから、お守りを持つ事、そしてお寺にお参りすることは、自らの煩悩に惑わされないように、という意味があると言えるかと思います。
受験の時、不安から神秘的なものに頼りたくなる気持ちは私もよくわかります。が、やはり、目標達成の為に自分の欲望・煩悩に打ち勝ち、勉強に専念する事が最も大切なはずです。自己に克つ、そのためにお寺にお参りしたり、お守り持つことは、意味のあることかもしれませんね。みなさん、試験頑張ってください!