A.私は、穏やかならざる時があります。
仏教の教えというのは、怒りや悲しみ、憎しみなどの心の乱れを正しくしていき、平穏な心の状態を保つ教え、と言えますから、それを実践しているお坊さんは、さぞかし心穏やかで、優しい、と思われるかもしれません。
ところが、なかなかそう出来ないのが私の心の難しいところ。普段は僧侶らしく、怒らないよう、心を乱さないよう、心穏やかに、と思ってはいても、冷静でいられない状況になれば、やはり、人間としての地の部分が出てきてしまうもの。
特に恋人と一緒の時には、「僧侶」としてよりも、一人の「男性」としていたいですし、素の部分が出やすくなります。その上でケンカするわけですから、穏やかに、と心がけていても、時には冷静さを欠き、感情的になることも、ままあります。
ま、これはあくまで私の事。全てのお坊さんがそうとも限らないでしょう。中には、恋人と一緒にいても、しっかりと僧侶の自分をキープして、ケンカしても慌てず騒がず、穏やかなままのお坊さんもおられます。
でも、せっかくお坊さんを恋人にするなら、感情的になる人よりも、常に穏やかでいれる人の方が、良いですよねぇ。私も、そうなれるよう、なおいっそうの精進をしたほうが良さそうです。