A. すいません、正確な数はわかりません。
仏教にはいろんな宗派があり、宗派ごとで使うお経が違っていたりと、お経って一体どれだけあるの?と言うことは、疑問に思われる方も多いかと思います。しかし、その正確な数まではわかりません。
と言いますのも、お経はブッダのお言葉を、お弟子さんたちが後に編纂した物なのですが、ブッダの伝道スタイルと言うのが「応病与薬」、つまり病に応じて人に薬を与えるように、人の悩みに応じて法を説かれた為、その数は膨大な物になります。それが後にいくつかの経典としてまとめられていったわけです。
また、お経と一口に申しましても、狭義ではブッダの語られた仏となるための教え=「経」を指しますが、広義では、戒律をまとめた「律」や、ブッダの教えを注釈した「論」もお経とみなされます。この「経」・「律」・「論」の三つを合わせて、「三蔵」と言います。三蔵法師とは、この「三蔵」を求められたお坊さん、と言うことです。
さらに、お経は元々インドのものですが、それがチベットや中国へと伝わる中で翻訳がなされ、一つのお経でも、何人ものお坊さんが訳されたため、何種類かの訳が異なるお経もあります。例えば、『阿弥陀経』というお経では、これは鳩摩羅什(くまらじゅう)というお坊さんがまず漢訳され、後には「西遊記」で有名な玄奘三蔵が同じお経を漢訳しておられます。そう言うわけで、お経は大変多くあり、はっきりと申し上げられないわけです。
ですが、「法句経」「阿含経」「維摩経」「華厳経」「涅槃経」「般若経」「法華経」「浄土三部経(無量寿経・観無量寿経・阿弥陀経)」などが代表的なものとして挙げられるかと思います。