【彼岸寺推薦】『関西の寺』を持ってお寺めぐりに出かけよう!

すっかり秋めいてきた今日この頃。秋といえば「観光の秋」、京都や奈良へお寺めぐりに出かけるのに最適なシーズンの到来です。毎年この時期には多くのお寺で秘仏や貴重な文化財が特別公開されるので、仏教ファンならずとも見逃せません。

そんな旅の友にオススメの本が発売されました。その名も『関西の寺』。観光シーズンに合わせて9月に発売されたばかりで最新情報が豊富、有名どころも知る人ぞ知るお寺もたくさん紹介されています。とある事情で(笑)『関西の寺』を激しくプッシュしながらレビューしてみます!

まずは基本情報から。

・ B5Lサイズ、120ページ
・ 出版社:京阪神Lマガジン
・ 発売日:2014年9月25日

B5LサイズはB5を横に少し伸ばして正方形に近くした大きさ。大きくて見やすく、カバンの中で絶妙に収まりが良いです。ページ数が多く、しかも広告ページがほとんどありません。お寺に集中できます。

次に副題。

・ ちいさくても見ごたえメジャー級。もっと隠れた名寺へ

「メジャー級」いいですね〜田中将大投手レベルということでしょうか。「もっと隠れた」も気になります。暗に「隠れた」お寺があって、さらに「もっと隠れた」お寺があることを連想させます。それもそのはず、5年前に『関西の寺―目覚めよ仏欲!隠れた宝寺、教えます。』が出版されているのです。この本は今見ても面白い。現在も購入できますので、こちらもチェックすれば関西の隠れたお寺はすべて押さえることができる!?

次に掲載寺院数。

2014年の『関西の寺』
・ メイン紹介29カ寺、細かい記事を含めて全部で60カ寺

5年前の『関西の寺』
・ メイン紹介30カ寺、細かい記事を含めて全部で70カ寺

5年前からお寺の数は減りましたが、その分だけ一つのお寺の内容が濃くなっています。確実にアップデートされています!

次に本題。

・ テーマ別に分類:仏像/美術/庭/建築/眺望

テーマ別に分類されているので興味あるところから探せますし、まとまりが良いので読み物としても楽しめます。たとえば仏像でまとめられたページ「少しユニークな仏像」「わざわざ会いに行きたい美仏」など実物を見たくなります。他ページにも魅力的なキャッチコピーが溢れています。「濃い系イケメン、ヒゲメン四天王」「指揮者は阿弥陀様 極楽管弦楽団」「覚醒の大抜擢、町絵師レボリューション!」「本堂前景は桃山アバンギャルド」など斬新ですね!

次にミニ特集。

・ 寺を体験する:テラッキング/尼僧体験/宿坊体験

お寺を目指して山道を歩くことを「テラッキング」と命名しちゃってます。お寺には長い参道や階段がつきもの。最近は寝たきり防止のためにあえてバリアフリー化しない施設もあるそうなので、「テラッキング」も流行るかも知れませんね。なんと尼僧体験は男性も可。いろんな意味で未知なる世界へ踏み込んでみませんか?

最後にミニコーナー。

・ お袈裟コレクション2015
・ 教えてお坊さん!
・ お坊さんの七つ道具

ここがポイント! このミニコーナーが『関西の寺』を圧倒的に魅力的な本にしています。「お袈裟コレクション2015」をご覧ください。一堂に会したお袈裟の迫力に圧倒されます。宗派によってお袈裟もいろいろなんですね〜。紅一点の真宗大谷派・徳田さんに目を奪われますが、浄土真宗本願寺派・藤岡さんの派手さはお坊さんも驚きです。そんな豪華絢爛なお袈裟の中、あえて地味でベーシックな如法衣(にょほうえ)を身にまとっているのは、浄土宗・桂さん。おお、私ですね! お釈迦さまの時代を彷彿とさせる壊色(えじき)のお袈裟もステキでしょ?

実は私、「お坊さんの七つ道具」にも登場しています。私が実際に日々使う道具を紹介し、一時話題になった『月刊住職』を手に会心の笑顔で写っています。ある方の「お坊さんと俳優とコメディアンが高度に融合したような笑顔がたまりません」という高度なホメ言葉を真に受けています(笑) いや〜もうコレは永久保存版ですね! ちなみに『月刊住職』には、松本さん・井出さんが「未来の住職塾から寺院僧侶活性化対論」を連載していますのでお見逃しなく。

他にも「お袈裟コレクション2015」には彼岸寺や「未来の住職塾」関連のお坊さんがチラホラ。ちなみに取材・執筆は「坊主めくり」の杉本恭子さんです。まさに彼岸寺バックアップ、彼岸寺推薦の『関西の寺』をぜひ手に取ってみてください!

さらに、実は・・・同時期によく似た名前の、よく似た内容の『関西の寺社』という本も出ています。

『関西の寺社』
訪ねてみたくなる関西の寺社―庭園・仏像・建築・寺宝、まだまだ知られていないお寺

・ A4サイズ、114ページ
・ 出版社:ぴあ関西支社
・ 75カ寺、神社25カ社、全部で100カ所(桂調べ)

寺社なので神社も掲載されていますが、こちらの目玉は何と言っても巻頭特集のみうらじゅんさんのインタビュー! 仏像ブームの立役者といっても過言ではないみうらさんが、3ページにわたって熱くゆるく語っています。「もっと面白くなる仏像の楽しみ方」「恋仏を見つけると、お寺めぐりがぐっと楽しくなる」「もらえるなら、東寺の立体曼荼羅全部欲しい」など興味津々。これは『関西の寺社』に一本取られました。こちらも良い本ですね〜。でもしかし、みうらさんも「お袈裟コレクション2015」にはビックリされているに違いありません!

『関西の寺』『関西の寺社』両誌とも大変素晴らしい内容ですので、気に入った方を手に、ぜひお寺めぐりにお出かけくださいね!

(桂浄薫)

桂浄薫

1977年、奈良県天理市・善福寺の次男として誕生。ソニーを退職後、2007年に僧侶となる。2015年、善福寺第33世に晋山し、和文のお経をオススメ。2014年から、おてらおやつクラブ事務局長を務め、お寺の社会福祉活動にコミット。1男2女1猫の子育てに励む。趣味はランニングと奈良マラソン。音痴と滑舌が課題。